雪というのは自然の生み出した魔法の一種なのではないだろうか。
特に初雪には気をつけなければならない。景色の変化のみならず
人の心までも想いもよらぬ方向へ導いてしまう力をもっているから。
なんて、思うことがありますが、本書をよんでそれは確信となりました。
道でふと見つけた石蹴りの輪の中に入った女の子。
ぴょんぴょんと気持ちよく跳んでいるうちに、初雪に出会います。
そして、いつの間にか多くの白いうさぎたちに前後をはさまれるのですが、
彼らがくせもの。実はおばあちゃんから聞かされたおろそしい
昔話のまっただ中に自分がいることに、女の子は気づきます!
まるで催眠術のように巧みな安房さんのストーリーテリングと
こみねさんの詩的な絵柄がみごとにマッチ。読者も奇妙な世界へ
と足を踏み込むことになります。
読み出したら絶対に途中でやめてはいけませんよ。