Buono!の通算13枚目のシングルで、Buono!としては初の両A面シングル。
本作の1曲目「初恋サイダー」は、シンセの演奏をバックに鈴木愛理がじっくりと歌い上げる幕明けから、アップテンポな曲調へと発展して行く構成。ロック・ナンバーでありながら演奏にはアコースティック・ギターのコード弾きが大胆に活かされている為、歌詞で歌われている世界観とサウンドが調和し、爽やかな風が吹き抜けるような作風となった。2曲目「DEEP MIND」は、Buono!主演の映画「ゴメンナサイ」の主題歌であり、昨年(2011年)秋に行われたBerryz工房と℃-uteのコラボレイト・ツアー「ベリキューアイランド」でも既に披露していた為、映画や公演をご覧になった方なら、本作発売に先駆け既に耳にしていたに違いない。その「DEEP MIND」は、「初恋サイダー」とは打って変わり、激しいドラム・ロールと角の立つギター・リフが背骨となるイントロで始まり、全体を通してクール、そして緊張感のあるハードロック・ナンバーとなっている。「ベリキューアイランド」で披露した際には3人が生声で力強く歌い上げる姿が印象的だったが、本作で聴ける音源はヴォーカル・パートにエフェクト効果が掛けられている部分があったりと、丁寧に作り込まれたスタジオ・ヴァージョンといった感じの仕上がりだ。
本作が登場した今となっては、Buono!の作品類の中で2011年夏に発表されたミニ・アルバム「partenza」の位置付けが、より明確になってきたようで興味深い。Buono!としてはひとつの挑戦となる音楽的方向性を大胆に添加し、どんなタイプの曲でも歌いこなせるメンバーのシンガーとしての技量を証明、且つグループの新たな可能性を提示したうえで、ファンが思い描くBuono!の楽曲像を忠実に踏まえた本作は、昔に戻ったというよりも更に前に進んだと表現するのが正しいシングル作品だ。