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初代総料理長サリー・ワイル
 
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初代総料理長サリー・ワイル [単行本]

神山 典士
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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初代総料理長サリー・ワイル
昭和初期に来日し、横浜のホテルニューグランドの初代総料理長として本格フランス料理を伝えたスイス人シェフ、サリー・ワイルの生涯を描く。

ワイルはニューグランドで20年間、フランス料理を作り続け、多くの顧客に愛された。その味は評判を呼び、皇居や皇族私邸でも出張料理として振る舞われたという。調理場では、持ち場を半年から1年で変えるローテーション制を導入して料理人を鍛えた。スイス帰国後も、本場欧州で修業したいという料理人たちの受け入れを手伝い続け、ワイルの下からは、名だたるホテルやレストランの料理人が弟子として巣立った。

ワイルの名前は消えかけているが、今もフランス料理の1皿1皿に、その情熱が満ちていると指摘している。


(日経ビジネス 2005/10/10 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)

出版社 / 著者からの内容紹介

日本に本格フレンチを伝えた伝説のシェフ
見たこともないメニューと、べらぼうに美味いその味。若き料理人、サリー・ワイルの作る料理を味わおうと、昭和初期の食通達は、横浜のホテルニューグランドに通い詰めた。
サリー・ワイルの下から多くの弟子が巣立っていった。ホテルオークラの小野正吉、東京プリンスホテルの木沢武男、日活ホテルの馬場久……。現在の、日本フレンチの絢爛は、彼の生み出す革命的な料理が育んだのだ。

登録情報

  • 単行本: 295ページ
  • 出版社: 講談社 (2005/09)
  • ISBN-10: 4062130432
  • ISBN-13: 978-4062130431
  • 発売日: 2005/09
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 529,027位 (本のベストセラーを見る)
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5つ星のうち 5.0 料理人たちの熱い物語でした, 2005/9/4
レビュー対象商品: 初代総料理長サリー・ワイル (単行本)
グルメ本や料理の薀蓄本とは一線を画す人物伝。日本に本格的な西洋料理をもたらした人物、というサリー・ワイルの料理人としての側面ももちろん興味深いのだが、「厨房の国際標準化」の話や、出身国スイスへの帰国後、弟子たちのヨーロッパ料理修行のために尽力する活動などの話は、その先見性に驚かされる。現代の日本の企業社会がまさに今、(あるいはこれから必ず)直面している問題に、料理界は早くから取り組んでいたのだということに感銘を受けた。また、ひとりの偉大な人物に薫陶を受けた弟子たちが、各国で活躍していく様子は、読んでいて爽快な気持ちだった。読後、改めて表紙を眺めて余韻にひたった。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 うなりました, 2005/9/13
レビュー対象商品: 初代総料理長サリー・ワイル (単行本)
日本のフレンチが、”スイス人”シェフから広まったということにビックリ。しかも戦後スイスに帰ってからは、日本人シェフを育てるために
心から尽力されたのですね。そのおかげで今のフレンチの興隆があるのだと初めて知りました。時代背景なども詳しく描かれていて、当時渡欧した幾多の料理人の苦労に胸が熱くなりました。料理に興味がない人にもおすすめできるトリビア&ガッツの本です。
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5つ星のうち 5.0 点から線へ、そして面へ, 2005/10/3
レビュー対象商品: 初代総料理長サリー・ワイル (単行本)
●1998年3月、東京23区の私鉄沿線、まさに千葉県との境界近くに位置する仏料理店に筆者は両親を招待していた。地方公務員であった父親は定年後、公共施設における嘱託事務の仕事をしていたが、65歳になって完全に引退することになり、ささやかな宴を企画したのである。両親とも高齢であることから、食事とワインを楽しんだ後容易に帰宅できるよう実家近くをアレンジしたのであるが、レストランを物色中、妙に気になった店がここだった。ワイン・カーブも充実しており、90年のシュバリエ・モンラッシュを用意できるとのこと。決して洗練された土地柄ではないため、店選びには苦労すると覚悟していたのだが、吸込まれるようにすんなりと選ぶことができた。初めてのレストラン、しかもガイドブックなどの情報もなく、ぶつけ本番で満足する例は極めて稀だがここは嬉しい例外だった。しかし、ここで何よりも印象に残ったのは料理だったのだ。東京三田のグランメゾンを想起させるその味は、筆者を興奮させた。食後テーブルまで挨拶にきたシェフに、料理が大変素晴らしかったこと、おかげさまで両親にこの上ない祝宴を提供できたとお礼を伝えた後、筆者はこう質問するしかなかった。「もしかしてヴィヴァロワ(仏レストラン。先のグランメゾン・シェフも修行)で働いた経験がありますか?」
●私事を長々と披露して恐縮でしたが、この本を読んで上記思い出がフラッシュバックされました。ひとつの文化を点から線へ、そして面へと立体的な理解へ導く非常に優れた作品。わずかな資料と関係者の記憶、そして幸運を最大限に活かして完成させた労作だと思います。本書は日本の西洋料理史としても出色であり、また異文化コミュニケーションに関わる人全てに、何らかの示唆を与えるのは間違いないでしょう。しかし本書が最も優れている点はワイルやその弟子たちがどう困難に立ち向かい、どのように助け合ってきたか、を彼らの目線で描いていることです。精緻な時代考証を行った上での描写は、ワイルや弟子たちがまるで現代に甦ったかのようです。また震災前の「エピキュロスの饗宴(エスコフィエのレシピを世界各地で同時に再現する試み)」への考察は当時へのロマンを掻き立てるに十分で、セピア色の写真の中の人物が今にも動き出しそうな錯覚にさえ捕らわれます。
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