私の個人的な印象を述べれば、戦後日本の刑事法学界の金字塔を打ち立てた団藤博士の業績は、まず、刑事訴訟法の分野で「弾劾主義〜当事者主義」で、徹底的に批判されたことで、揺らいでしまった。
ついで、刑法の「総論」の分野で、「行為無価値論vs結果無価値論」という括りで、平野教授の厳しい批判を浴びて、団藤刑事法は「古臭い日本の道徳論」に追いやられたというのが率直な印象である。
私個人としては、この平野教授の「新思考」についていったことが司法試験合格の最大の理由と思う。
しかし・・・体系的思考の必要でない〜といったら怒られそうであるが〜刑法各論は、今でも読み応えがある。
「心理、道徳、社会通念」というものを認めるか否かが分かれ目となろう。齢50歳になると、そういうものも必要ではないかと思うのだが、退廃であろうか???