1. 刑法の基本原理と個々の論点をむすびつけることにより、刑法の「思考方法」を明らかにしました。
2. 刑法各論の重要問題について、判例・学説の動向を明らかにし、複雑な学説状況の客観的な整理を試みました。
3. 刑法講義の実況中継方式を採用し、専門書の水準を維持しながらできる限り平易に解説しました。
4. 法科大学院・学部の講義をフォローし、基本書の行間を埋めることにより教育的効果を追求しました。
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最も参考になったカスタマーレビュー
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
暗記ではない、問題意識と思考の訓練に効果あり,
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レビュー対象商品: 刑法各論の思考方法 (単行本)
司法試験の刑法の理解のために、本書を用いる際の特徴は以下の通りです。メリット ・判例・学説の全体像がクリアになる。ここまで整理された本は他にはなかなか存在しないと思います! ・ところどころ、問題が掲げられている。 判例・学説の紹介は大抵その問題解決という方式をとるので、なぜそのような学説が出てきたのか、思考訓練にもなる。 ・特に0章、1章は原則であり、各論全体の理解のために参考になると思われる。 デメリット ・非常に厚いため通読向きではない。気になるテーマをかいつまんで読んだほうが良いくらい分量がある。 ・使い方に注意。良くも悪くも初心者向きではない、中級者向け。 刑法全体を一回しした後に、理解をさらに深めるために用いるべきと思われる。 ・内容について 本書は、通常の教科書が、その教授の自説のみを述べ、他の説との比較などはあまりしないのに対して(最近は判例を最初に紹介してくださる本も増えましたが)個々の論点に対して、どのような説が存在しているのか、また、それぞれの論拠が紹介されており、反対説を通じて自説の深い理解を得ることができると思います。 ・著者について 著者の大塚先生は神戸大学の教授もされており、文章も非常にわかりやすく、大変信頼のおけるものだと思います。 ・刑法上の立場について 刑法は結果無価値・行為無価値の対立がもともと激しいものではありますが、どちらの立場の人が読まれても、それほど違和感はないと思われます(刑法各論においては、総論ほどの対立がないというのも理由でしょうが)。 第3版での新版からの変更点について 章立てとしては以下の変更があります。 ・各論の考え方の原則 一つの章にまとめられました。 ・横領罪 新版では、「二重売買と横領罪」「預金による占有」という2章が置かれていた。 第3版では「横領罪の基本構造」「横領罪の諸問題」「誤振込と財産犯」と3章立てとされました。 近時注目されているの誤振込の問題が大きく扱われているのが特徴的だと思います。 ・背任罪 新版では、「二重抵当と背任罪」とされていた。 「背任罪の基本構造」「背任罪の諸問題」として章が2章に拡大されています。 ・181条(強姦致傷罪) 新たに章が設けられました。 ・掲載判例について 新版では、最判平成16・12・10までだったのが、第3版では、最決平成21・3・26まで捕捉されました。 もちろん、百選、重判に掲載されている判例が多く含まれています。 以上のように、じっくり取り組むものと、使い方にさえ気をつければ、非常に有益な本だと思われます。 星は4つとしますが、4の中でも高い方に分類したいところです。
16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
基本書プラスワンとして持ちたい一冊,
By todd (東京都杉並区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 刑法各論の思考方法 (単行本)
・アーティクル連載したものをまとめた一冊。今、総論の続編を執筆中・択一対策として、非常に有効 ・口語体であり、かつ記述がわかりやすいため、基本書でよく理解できなかった部分を補える。 ・ほかのレビューで基本原則と本文の結びつきは弱いとの指摘がある。しかし、基本原則が、本文と結び付かないのは、あくまで一般原則は一般原則にすぎず、これを各論点で多用していれば荒っぽい議論にとどまることになり、当然のことでしょう。 ・本書のはじめにある基本原理は、知らない議論が出てきた場合でも大怪我しないよう、一応形のある答案を書くためのものであり、現場力の土台形成にとって有用である。 ・本書は錯綜している論点に、一石を投じる類の本ではないので、錯綜している部分はペンディングである。 'E本書は、体系所の類でもないので、一つの立場をごり押しするわけではない。そのため、基本書を読んだ上で活用することが必須。
15 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
よく整理された本,
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レビュー対象商品: 刑法各論の思考方法 (単行本)
刑法各論は、実は総論よりも厄介だと思います。総論の方は対立軸が見えやすいのに対して、 各論の方はそれが見出しにくいからです。 個々の解釈論において、問題の所在や議論の分かれ目・実益がわかりにくいのです。 巷の予備校系の参考書も、結構整理が甘い科目です。 その点、 この本はそれぞれの学説がどのような問題を巡って対立し、 どのような点が議論の分かれ目になっているのかを非常に的確に整理しています。 さらに、 判例などを素材とした事例が豊富に引用され、各説からの帰結もしっかりなされている点、 事例への帰結がよく聞かれるようになった近年の択一刑法への対策としても優れています。 教育的配慮に徹した、良著と考えます。
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