TBSドラマ「塀の中の中学校」を見て感動。原作本があることを知り、すぐに注文。
届いたその日で、一気に読んでしまった。
日本で唯一、刑務所の中の中学校。様々な事情から義務教育を終えることの出来なかった受刑者が全国から集まる。
3年間のカリキュラムを1年で学ぶ。一日の勉強時間は7時間。昼休みは午前・午後に各15分だけ。夏休みも冬休みも無い、日本で一番勉強する中学生である。
この本を読むと、勉強とは「義務」ではなく「権利」なのだと、改めて感じるだろう。
そして「学ぶ事が喜び」であり「教育の欠如が犯罪や貧困に繋がる」ということも。
角谷先生は大学卒業後、何の迷いも無く桐分校に着任され、以後35年間そこで教え続けた。
「自分の学問を反映するのはどこなのか。今、もっとも教育を必要としている人は誰なのか。もっとも学ぶべき、学ばなければいけない人は誰か。」
その問いかけを自らに向け、桐分校へと導かれたのだ。
罪を償うこと。それは本人が自分の罪の深さを知り、再びそのような事をやらないという心が生まれてそれを実践すること。
この心が生まれる、実践を生み出す為にも教育が必要だと、角谷先生は説く。
日本一勉強する中学生を支えていたのは、日本一厳しく、日本一深く生徒を愛する先生だった。
桐分校と角谷先生の存在こそが、多くの受刑者達の再犯を防いで来たのだろう。
桐分校を作り、支え、今日まで守って来た全ての人に、そしてこの本を書いて下さった角谷先生と、この本を出版して下さった、しなのき書房の皆様に心からお礼を言いたい。
そして私も、いつの日か桐分校を必要とする人が一人もいなくなる社会が来る事を願っている。