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刑事さん、さようなら
 
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刑事さん、さようなら [単行本]

樋口 有介
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

――この手が汚れても、かまわないと思った。―― 首を吊った警官、河原で殺された風俗ライター。 二人をつなぐ“女A”を追い続ける警部補が行き着いたのは、 寂れた歓楽街の焼き肉屋だった。 「善人の罪科」と「悪人の正義」が交錯する、美しくも哀しき愛の物語。 警察組織の歪みに迫る最新書き下ろしミステリー

内容(「BOOK」データベースより)

首を吊った警官、河原で殺された風俗ライター。二人をつなぐ“女A”を追い続ける警部補が行き着いたのは、寂れた歓楽街の、小さな焼き肉屋だった―。「善人の罪科」と「悪人の正義」が交錯する美しくも哀しき愛の物語。

登録情報

  • 単行本: 280ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2011/2/24)
  • ISBN-10: 4120041972
  • ISBN-13: 978-4120041976
  • 発売日: 2011/2/24
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 73,021位 (本のベストセラーを見る)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 あ〜あ、樋口有介も今流行の警察小説書いたのか、売れるものを書けと編集者に言われて書いたのか、という気持ちで読みはじめたのだが、これが大間違い。

 ストーリーは二つの話が平行して進む。

 ひとつは、事なかれ主義の警察官が、同僚の自殺事件を追うという内容。警察官の汚職のエピソードなども織り込まれるものの、一般の警察小説のように、「悪徳警官」も「ヒーロー」もいるわけでない。平凡な警察官が事件を淡々と追いかける、という内容。
 もうひとつの話の背景は、風俗街とそこで働く人たち。養護施設で育った若者、売春婦、小説家崩れの風俗ライターたちの物語。「アルジャーノン」風の若者を中心に、風俗街の日常が淡々と描かれる。

 なんか、警察小説としてはのんびりした展開だな、と思うのだが、これは作者の周到な仕掛け。

「わたしなんか、死んでもいいの・・・。
わたし、医者にも看護婦にも、ほかの誰にも、触られたくないの。
わたしの躰にも、わたしの心にも、もう誰にも、触られたくないの」

 淡々と続く二つの物語は、売春婦のこの悲痛な言葉をきっかけに交錯し、そして衝撃的なラストを迎えるのである。鈍行列車に乗っていたら、いつの間にかにジェット・コースターに乗っていた気分、とでもいうのだろうか。

 通常の警察小説の格好をしているけど、これは反警察小説。著者なりの、警察小説へのアンチテーゼか。

 結末はとても悲しい。でも、なぜか癒される読後感。悲しい結末の向こうに、希望が透けて見える気がするのは私だけだろうか。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
同じ樋口有介著の「月への梯子」と対照的な作品。
ダーク版「月への梯子」というところだろうか。
このレビューは参考になりましたか?
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