情念の作家、鶴岡法斎氏の原作でマーベルコミックス出身の超絶テクニシャン、榊原瑞紀さんが健筆を奮うと言う事で非常に楽しみにしていたのですが、『切断王』を謳いながら思いの外、血と毒気が足りません。
ウルトラマンシリーズの八つ裂き光輪やアイスラッガーの様な切断技が現在は自粛せざるを得ないのと同じもどかしさを感じます。
私は鶴岡氏の原作と聴いて、グロテスクでビザーレな内容を勝手に期待し過ぎてしまいましたが、掲載誌(サイト)の方針や制限も有る事ですし仕方が無いのかもしれません。
美麗な絵による様々な漫画へのオマージュに溢れた健康的なアクション漫画をお好みの方にはお薦めです。
歌舞伎町政府に対抗する九頭龍一派の傾奇者風デザインと、銃砲類が厳しく規制されている為に主に刃物を利用してのアクション、そして主人公の少女、切断王『衣音』が亡き父を慕い超える為の苦悩と仇討の設定等も楽しみです。
エピソード1〜5は携帯コミックサイト「コミックシーモア『Alive Plus』で配信された物で、巻末の時系列的には本編の前譚となる「prelude‐1」は、未掲載の2と共にメディアファクトリー社の月刊コミックフラッパー誌に掲載されました。
オマケとして鶴岡氏と榊原氏による登場人物のサイドストーリーを描いたショートショートと漫画が巻末に収録されています。