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切れない糸 (創元推理文庫)
 
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切れない糸 (創元推理文庫) [文庫]

坂木 司
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

実家のクリーニング店を継ぐこととなった和也が、集配先で不思議な洗濯物を引き受けた。そこから始まる、素敵な謎物語。商店街の四季の移ろいと、人々の優しさを描く連作短編集。

内容(「BOOK」データベースより)

周囲が新しい門出に沸く春、思いがけず家業のクリーニング店を継ぐことになった大学卒業間近の新井和也。不慣れな集荷作業で預かった衣類から、数々の謎が生まれていく。同じ商店街の喫茶店・ロッキーで働く沢田直之、アイロン職人・シゲさんなど周囲の人に助けられながら失敗を重ねつつ成長していく和也。商店街の四季と共に、人々の温かさを爽やかに描く、青春ミステリの決定版。

登録情報

  • 文庫: 432ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2009/7/5)
  • ISBN-10: 4488457045
  • ISBN-13: 978-4488457044
  • 発売日: 2009/7/5
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 坂木司なので、今回も優しい、心温まるミステリだろうとは分かっていたのだが、今回はなぜだか、特に心に沁みた。それに細かい価値観までいちいちうなずいてしまい、普段、人とそういうことをあまり確認する機会はないので、何だか友達が増えた気分になる。本書はクリーニング業を継いだ若者が、仕事を通して気がつく出来事を、友人に相談し解決してもらう連作短編集だ。それにしてもあまりにクリーニング業に詳しいので、著者の実家がクリーニング屋さんかと思ったほど。あとがきによれば、かなり取材、調査していることが分かるのだが、それにしてもクリーニング屋さんの立場にやけに詳しく、ここまでクリーニング屋さんの心情を語っているものはないだろう。ぜひ、全国のクリーニング屋さんに読んでもらいたい気がする。(チェーン店は専門家ではないそうなので、織物からアイロンがけまで職人的な個人店が対象)また、クリーニングに出す際にもこちらが気をつけることがよく分かるし、西欧と日本の生地や洗剤の違いまで専門的なところも分かりやすく習得できる。

 和也は町の「生物委員」を自負しており、傷ついた動物たちが彼の前に現れ、放っておけなくて、手当し、回復すると彼の元からさっさと離れていくことに傷ついている。それは時に、人間も同じで、つきあった彼女も、そして今度は父もこの世を去っていったことが大きな心の傷になっていた。そんな和也がクリーニングという仕事を本気で続けようとしていく様子が、ミステリとともに語られていく。

「グッドバイからはじめよう」、父が急死し、大卒後、就職する周囲を尻目に、それほど乗り気でないまま父のクリーニング屋を継いだ和也。母や、松竹梅(3人それぞれの名字の頭文字を取っている)のパートのおばさんたち、アイロンがけのエキスパートで昔からいるシゲさんで切り盛りしている。近所に住むある男性(妻子あり)が出すクリーニングの謎からこの男性の抱える秘密が分かる。ヒントとなったのは男性の子どもの「次のせんたくもの、洗わないでほしいんだ」の一言。それを和也は自分と同じく、大卒後、就職せず、町の喫茶店「ロッキー」で極上のコーヒーを出しているバイト店員の沢田に相談し、沢田はあっさり「魔法の言葉」を、相手に告げるよう和也に命じると、いともあっさり解決してしまう。

「東京、東京」、同じ町内の不動産屋の娘は和也、沢田と同級で同じ大学だったのだが、就職後、突然1人暮らしをしたいと言い出し、彼女の苦悩を和也はまたも沢田の力を借りて和らげることに。今回もクリーニングと関係している。

「秋祭りの夜」、商店街あげての秋祭りが近づいた頃、あるお客さんの持ちこんでくるクリーニングの洋服から、その職業が類推されるのだが、それと合わせて、その客のムラのある性質が謎。

「商店街の歳末」、ある日、幽霊のように見える、逃げ足の速い女性が商店街で目撃される。歳末とあって、商店街でグループを作り、火の用心の見回りをするのだが、その女性の正体から、今まで分からなかったある謎も解ける。

全編、クリーニングの話ではあるのだけれど、時に、心の汚れも洗い流す話でもある。「泥だとか、ペンキだとか、それは物理的なだけじゃない。精神的な部分も汚されることがある」、それらもすべて和也は洗浄していくのだ。
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
突如亡くなった父の後を継いだ主人公新井和也
商店街の人たちはエキスパートの集団だという
現在の商店街が見落とされがちな特徴を再認識させ
父の後を継いだ和也の成長と合わせて人間関係を再度見詰め直させる
希薄な人の繋がりや、始まったばかりの仕事への不安や不満
もつれた糸をほぐすのは、とても地味で邪魔臭い
そのほぐれた先にある何かをこの本はじわじわ感じさせる
切れない縁を紡ぎたくなる心穏やかになれる本でした
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
数年前に単行本を読んで以来、文庫が出たら絶対買おうと思ってました!なかなか出なかった!やっと出た!
大黒柱の父親が亡くなって、息子がいやいや継いだクリーニング店。個人経営の、しかも商店街の中。クリーニングの仕事がまる分かり、とまではいかなくてもこだわり職人な面が読めて面白い。しかもクリーニングに出された衣類から軽いミステリーの綻びやら、家族構成やら背景やらと浮かび上げていく過程も面白い。ほぼ探偵。
喫茶店でバイトしている友人との付き合いも、坂木司ならではのストーリーでしか読めない!アップテンポのノリではなく、スローバラードなお話。マンガにするなら、羽海野チカの絵柄が合ってると思う。
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投稿日: 3か月前 投稿者: 志村真幸
人情ものだけど、しっかりした推理小説。
クリーニング店の息子があるきっかけで家業にたずさわることになった。
社会経験がない主人公は周りの人に助けられながら... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: どんぐり
父親を不慮の事故で失い、急遽クリーニング屋を継ぐことになった男の成長物語
クリーニング屋という仕事がこんなにも奥深いとは考えたこともなかったが、読んでいて素敵な仕事だと思った。続編を出して欲しい。
投稿日: 7か月前 投稿者: taiper
青春もの、として読めば。
父の突然の逝去によって、勢いでクリーニング店の跡を継いでしまった和也。就職活動もうまくいってなかったし、軽い気持ちで「手伝う」なんて言ってしまったが、父がやってい... 続きを読む
投稿日: 16か月前 投稿者: bluestar
職人シリーズ開幕
 大学卒業とともに父が死に、家業のクリーニング屋を継ぐ羽目になった新井和也くんと、商店街の物語。... 続きを読む
投稿日: 18か月前 投稿者: くわもちじんぺい
おすすめ!!
 人間関係に 疲れた方にもおすすめです。

 自分をちょっと見つめなおすことのできる一冊です。
投稿日: 19か月前 投稿者: みるぼん
クリーニングから戻ってきた服のビニールカバーは、すぐに外しましょう。
イメージは、ホームズとワトソンみないな感じかな?

登場人物のキャラクターは悪くないです。... 続きを読む
投稿日: 20か月前 投稿者: 高橋佐藤
なんでこんなに高評価??
同じ著者の「和菓子のアン」とこちらを同時購入しました。... 続きを読む
投稿日: 23か月前 投稿者: アヒルウータン
さわやか上等。
いやいやこれは、いい!

一見地味にも思えるクリーニング店の店主になったカズの働きも、... 続きを読む
投稿日: 2010/5/11 投稿者: pampino
驚愕のアドバイザー沢田
商店街のクリーニング屋を中心に、様々な謎が提示され、それらが鮮やかに解決される。... 続きを読む
投稿日: 2010/2/28 投稿者: ヤキソバ
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