読み終えた今、読了後の感動にしばらく浸っていられる感動的な本でした。いかに「言葉」(広い意味で「文学」)が重要なのかを世界史のなかの「革命」をたどりながら語る。ムハンマドもルターも「言葉」を読み、新しく書くことから革命を始めたのだった。それが「文学」なのだった―。論文ではないから読みやすいし、主張は明確。
特に最終の5話の「終わりなんてない」という話は圧巻です。
著者は年下ですけれども同時代を生きていてよかった。ニーチェ、フーコー、ドゥルーズといった思想家や、ドストエフスキーやジョイスやヴァージニア・ウルフや夏目漱石といった小説家に親しんでいる人は「よくぞ書いてくれた」となるはずですが、しかしいずれも知らなくても文字が読めれば誰でも感動してしまうはずです。頭の硬直した大人ではなく、世界史を勉強仕立ての高校生や、高校での世界史に意味を見いだせなかった大学生にぜひ読んでほしい。
「夜話」というタイトル通り、翌朝から気分がよくなるすばらしい本です。