顧客データの活用と言うフレーズはどの企業でも言われており、そのためのツールとしてCRMのようなデータベースを導入している企業も多数あるわけです。ところが、こういったデータを活用出来ているかというと、実体はお寒いかぎりで、政策決定は根拠が薄い、思いつきや情緒論に傾きがちです。
本書は、データを分析することで、経営に於いて新たな視座を持ち、その結果売り上げや収益を向上させた企業を紹介しつつ、データ分析の具体的手法や、注意点にまで言及している本です。
この本に書いてある事はシンプルで、一見実行可能なように見えますが、多分日本企業に於いての最大のハードルは、データ分析を武器とする事についての「経営層のコミットメント」を得る点であると思います。そのためには小さな実績を作る事から始めるべし、と本書では言いますが、そもそもこういった新機軸の政策についての理解度というのは、えてして低いのが日本企業の実情でもあるわけです。
知識の上で、「良い事を知った」と思いますが、同時に、「自分の会社でも出来るのか?」と考えると、大きなフラストレーションのタネをもらったような気もします。