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分子進化のほぼ中立説―偶然と淘汰の進化モデル (ブルーバックス)
 
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分子進化のほぼ中立説―偶然と淘汰の進化モデル (ブルーバックス) [新書]

太田 朋子
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

遺伝子から、生物進化を考える      生物進化のセントラルドグマ「ダーウィン主義」に大きな衝撃を与えた「中立説」と「ほぼ中立説」を、木村資生氏とともに最も関わりの深かった著者が解説します。

内容(「BOOK」データベースより)

自然淘汰だけで、進化は語れるだろうか?どんなに優れた形質でも、子に受け継がれなくては、その形質は絶えてしまう。受け継がれるかどうかは、確率が支配する。集団遺伝学の第一人者が提唱する偶然と淘汰の新しい進化モデルを解説する。

登録情報

  • 新書: 176ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/5/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062576376
  • ISBN-13: 978-4062576376
  • 発売日: 2009/5/21
  • 商品の寸法: 17 x 11.2 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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16 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
2012/02/12 総書き換え

中立説は(あくまでシンプルな仮定として)有利、不利、中立の三つに変異を分類する。しかし実際にはその中間的なものもあるはずで、有利不利の効果が弱いほど相対的に偶然の影響は大きくなる。一方、選択と偶然のどちらが重要かは集団の大きさにもよる。極端な例としてはボトルネックや創始者効果を考えればわかりやすい。ある変異がすべて単なる偶然によって失われてしまう確率は、集団が小さい方が大きい。つまり集団サイズの効果は、完全な中立と、非常に有利・不利という極端なケースの間で無視できなくなる。これがほぼ中立説の骨子。言い換えると、分子進化を考える場合でも集団サイズ(や種分化のタイプ)のような生態的要因を考慮しなければならないということだろう(だから「ほぼ中立」と呼ぶよりは「選択-浮動モデル」とでも呼ぶ方がわかりやすいのではないだろうか)。

分子時計が世代あたりではなく年あたり一定であることのほぼ中立説による説明は美しい。体が大きい動物は寿命が長く世代交代がおきにくい傾向がある(つまり変異率が小さい)。同時に集団サイズは小さい傾向がある(中立的な固定は速くなる)。変異率の小ささと固定速度の速さの掛け合わせによって年一定に近づく。後半では遺伝子重複や発現領域、エピジェネティクスの進化について選択と浮動がどう関わってきたか、どのような手法で検出できるかについて概説されている。気になるのは進化生態学のような表現型レベルの集団遺伝解析との関係だが、一切触れられていない。しかしエコデボやエコゲノミクスのような分野が発達しているわけで、統合されつつあるのだろう。

説明は全体的に簡潔で、なぜそのような結論や推定が可能なのか考えながら読まなければならず、数式を無視するとしても結構大変。用語解説があるがこれは中途半端であまり役に立たない。
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24 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mozartfan トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
「ほぼ中立説」はまとまった紹介が無かったので書店で見て飛びつきました。
 名著であるクロー『遺伝学概説』(培風館)で「集団遺伝学」の基本は理解しているつもりだったので、読めるだろうと思ったら、第1章「集団遺伝学とは」・第2章「中立説提唱の前後」の他は、歯が立ちませんでした。
 「ほぼ中立説」が「自然淘汰説」や「中立説」と相互に批判検証をくり返して形を整えていく歴史的な経緯は当事者である著者だけにしか書けない貴重なものだと思いますし、その際に考察される課題は重要なものだということは理解できるのですが、とても新書で読み飛ばすことは不可能な記述も用語も多く、メモを取り、ゆっくり考えながら読むべき本でした。編集部が付録に付けた108の用語集で未知だった用語は1割ぐらいなのですが、結局ふだんはとことん突き詰めて考えていないということなのです。
 第5章「遺伝子重複による進化」、第6章「遺伝子発現調節の進化」、第9章「ロバストネス、エピジェネティクス、そして形態の進化」では、遺伝子型進化と表現型進化を考察するのにまだまだ勉強しなければならない事柄がたくさんあるのだということも分かりました。
 ゲノムと進化の研究者が自分の仕事を見直す際に読むような本だと思います。
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
分子進化中立説の権威である木村資生。その木村とともに研究をしてきた著者の本。発売予告を聞いたときから楽しみにしていた。しかし,手にとって読んでみて失望した。わたしにとっては,非常にわかりにくい本だった。もちろん,わたしの力不足が原因なのだが,それにしても,もう少しわかりやすい内容にできなかったのか。

もともとの内容の難しさもあるのだろうか。わたしは,高校生物程度の知識はあると思っていたのだが,通勤途中で読むには骨が折れた。すぐにあきらめてしまい,深く意味を考えながら読むことを断念した。

わたしには,文章のわかりにくさも気になった。難しい内容だからこそ,わかりやすい表現に努めるべきではないか。一方的に講義する大学のつまらない授業を思い出すような,相手の理解を無視した記述と感じるのはわたしだけだろうか。そして,いったいどのような読者を想定しているのか。

内容の難しさは,編集者も気づいたのか,非常に多くの用語解説を追加してあった。良心的であるとは思ったが,これで理解ができれば苦労しない。人によっては,用語解説を読むだけでいやになるのではないか。

ブルーバックスだから,好き者が読む。また,この著者だったら,ある程度の売り上げは見込める。そう言った穿った見方までしてしまうほど,わたしには残念な本だ。
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