高分子を学んでいる者です.
授業や古典的な教科書では溶液論に重きが置かれ,実際に取り扱うバルクの高分子とのギャップがあるように感じておりました.
本書では敢えて溶液論を深く取り扱わず,主に高分子のバルクとしての性質や,合成法についてのトピックスがまとめられています.
表紙は非常にかわいらしいですが,内容はかなり詳しいところまで簡素な言葉でまとめられています.
特に,実験をしていて解釈に困り,勉強もしづらい高分子の粘弾性や散乱現象などの項目が,わかりやすく説明されています.
また,個人的には付加(ラジカル)重合の解説がどの教科書よりもわかりやすかったと思います.
実際に学生の指導に当たっておられる現役の先生方の著書だけあって,まさにかゆいところに手の届く内容だと思いました