オリジナルは1984年リリース。『占星術殺人事件』を連想させる事件でスタートする『出雲伝説7/8の殺人』は途中から出雲伝説も登場し、後の『ロシア幽霊軍艦事件』を連想したりさせる。そういった色々なファクターを組み合わせるその着想が無茶苦茶冴えている。初期中の初期の作品でありながら、既に島田作品の全てを持っているような出来映えに感激してしまった。
島田作品をリリース順にしてみると、
占星術殺人事件(1981年)→斜め屋敷の犯罪(1982年)→死者が飲む水(1983年)の次が、寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁(1984年)・出雲伝説7/8の殺人(1984年)・北の夕鶴2/3の殺人(1984年)と繋がる。つまり、当初『ミタライ』をスタートさせておいて、一方でトラベル&警察もの的な『ヨシキ』をスタートさせたことになる。つまり、それだけ島田氏としては書いておきたいタイプの作品だったことを感じる。
それにしても初期作品でありながらすばらしい完成度である。その着想と構成力に脱帽です。