戦後民主主義に毒され、日本国を否定し、賤しめ、国家を個人の対立軸に置く価値観を信じ込む日本人には是非読むべき本である。
台湾国民党から戦後ブラックリスト入りされ、台湾という祖国を一時期失った著者自身の体験や、国家を失い、流浪の民として辛酸をなめたユダヤ人の例が示すとおり、国家が存在することがいかに尊いことかがひしひしと伝わってくる。本書を読んで、今の日本人が認識すべきは、「国家なくして個人の自由や幸せはない」という当たり前の考えであると痛感した。
中国に対する日本人の甘い認識にも著者は警鐘しており、「中国人に一歩譲ると二歩踏み込まれる」との例えを挙げ、その例えに説得力があるのは、戦後台湾で、著者を含む台湾人が大陸から来た中国人の悪政によって、筆舌に尽くしがたい苦しみを経験した上で出たものだからである。
本書の対中国・中国人観は非常に参考になる。日本人必読の書である。