八甲田の本をいろいろと読んできたが、どんな本も、根拠となる出所は同じなので、大変つまらなく感じていた。
ましてや、この事件をビジネスと結び付けたり、リーダーシップ論の中で語られることなど、なんの意味もなく、まともな研究は今までほとんどなされてなかったといってよい。
そんななかで、新進気鋭のまじめな研究者によって、ひさしぶりに丁寧な研究がなされた。
本書は、新しい視点(戦死者として靖国で合祀するという案を、児玉源太郎が提唱したこと、天皇陛下が憐れみのお言葉をくださったことで、国民の感情が急変したことなど)を、実証を挙げつつ、丁寧に述べており、大変興味深い。
こういう研究を待っていた。
著者には、さらに研究に邁進され、あらたな結果を発表していただきたい。