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そして「blu」は辻仁成氏の作品なのですが。
今回は合作というのもあってか、多少柔らかい文体のような気もしたけれど、
根底に感じる「硬さ」というか「頑な」な部分は健在で。
個人的イメージでは、彼の文章は川底の小石。
水の流れに押し流されたりもするけど、硬質な部分は決して砕けない。
対して「rosso」の江国香織氏は、水中を漂う藻みたいな物。
柔らかく、ゆっくりと漂うふんわりしたイメージ。
そんな対照的な二人の作家のコラボレートは、
意外にもひとつの不思議な空間を創り上げた気がする。
それぞれの視点での時間の共有。
舞台が日本に留まらなかったのもいい。
だからと言って全編外国が舞台でも、感情移入が難しかったかもしれない。
日本での数年を共に過ごした、その過去をそれぞれの重さで抱き続けた8年間。
決して明るい話ではないけれど、フィレンツェやミラノの景色を思い描きながら話に溶け込んでいけたら、
きっと素晴らしいと思う。
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