連作短編集となっているように、最初の3作、後半の2作は、それぞれ時間を前後しながら話がつながっています。
すべての話をつないでいるのが、小さな20口径のコルトオートマチック。
手にした誰もが、その魔力にとりつかれたかのように、警察にも届けず、隠し持ってしまいます。
拳銃を手に入れた主婦、主婦に拳銃を渡した家出少女、少女の彼氏から拳銃を買ったサラリーマンというように、時間をさかのぼって、拳銃に関わった人々が描かれ、次第に謎が解かれていくといった形式です。
それぞれの短編が非常に完成度が高く、一作を読んだだけでも十分に楽しめるものですが、5つの短編を全部読むと、思わず、うまいな、とつぶやきたくなる構成の妙です。
おすすめです。