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26 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
もうすぐ箱根駅伝,
By ふれっぷ (北海道) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 冬の喝采 (単行本)
著者の黒木亮は、すでに「経済小説」の作家として著名ですが(私は一冊も読んでいませんが(^^;;)、これは、作者本人が書いた中学から大学までの8冊の「陸上練習ノート」をもとに書いた「自伝的小説」です。小説といいながら、書かれているエピソードは全部事実と言っていいくらいで、登場人物は実名で、本人もペンネームではなく本名の「金山雅之」で、登場します。 出てくる名前は、瀬古利彦、金井豊、中村孝生、新宅雅也、上田誠仁と、往年の名ランナーがぞろぞろ。本の内容は、練習、故障、試合、そして箱根駅伝を、ノートをもとに「作家の筆力」で、淡々と読ませます。 たとえばプロローグで、いきなり大きな山場を持ってきます。第55回大会、長期低迷中だった早稲田、2区の瀬古が25年ぶりに箱根駅伝の先頭を走っているシーンから始まります。 〔以下引用〕 「早稲田!」右手で係員の一人が叫んだ。人垣の間にできた花道に、臙脂のユニフォームが姿を現した。立ち尽くす群衆の中で、唯一動いている人間。あっと思う間もなく、臙脂色は大きくなり、目の前に苦痛で顔を歪めた瀬古利彦が迫ってきた。 周囲でどよめきや歓声が沸き起こっていた。「頼むぞ、金山!」「はい!」瀬古と一瞬の会話を交わし、右手で臙脂色のタスキを受け、弾かれるように走り出していた。(中略) 約10メートル前方の左右に二台の白バイ、(中略)ランナーとしてはある意味、見慣れた風景だった。 白バイの先に視線を向けた瞬間、わたしは驚きで両目を見開いていた。 トラックの報道車があり、車の後部にずらりと並んだ二十本くらいの大きなカメラのレンズが、砲列のようにわたしを狙っていた。 〔引用終了〕 いいなぁ、このリアリティ。作家が自分の青春のすべてを賭けた「陸上」を渾身の力で描ききっています。しかも熱くならずにクールに。 もう一つの読みどころは、当時の早稲田の監督だった、中村清。彼の個性がほぼ全編を通して炸裂しています。(^^;; 中村清の逸話はいろいろな本で知っていますが、ここまで鮮烈に描いた本も少ないかと。 ところで、実は金山君、私の高校の2期後輩です。中学、高校時代を書いているところでは、私の知り合いが何人も登場しているのでした。(^^;; という、多少不純な動機で購入した本でしたが。読後感は期待以上でした。陸上ヲタクならお勧めの一冊です。 ☆☆☆☆★ 身びいきを考慮して星4つ。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
息をのむ迫力,
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Amazonが確認した購入(詳細)
レビュー対象商品: 冬の喝采 (単行本)
小説と自伝的小説の違いをずしっと感じる1冊でした。黒木さんは瀬古さんと同じチームで中村監督の下(若い方は中村監督をご存知ないかもしれませんね)、箱根駅伝を走った長距離ランナーです。 早稲田が苦境から脱しようともがいていた時代の日々、長距離ランナーの地味で厳しい日々が 綿々と、そして事実を積み重ねていく静かな迫力のタッチで綴られます。 これはエンターテインメントとしての読み物ではなく、ドキュメンタリーですね。 最後に綴られるエピソードがとても印象的でした。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
作者は本当にこの話を書きたかったんだろうな〜,
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レビュー対象商品: 冬の喝采 (単行本)
黒木亮の小説は何作か読んでいましたが、本書の存在を知り、著者が箱根路を走った元ランナーである事を知り、驚いて購入して読んでみました。 所謂黒木亮の書く経済小説とは完全に一線を画した作品で、淡々と著者の青春が描かれていく。 著者とは比べるべくもないけれど、自分もマラソン走るので、著者の高校2年〜大学1年までの 走れない日々、良くなったと思ったらまた悪化する。再びの故障の恐怖と闘いながら走り続ける。 すご〜く実感出来てしまい。金山少年の走れない日々に思わず涙しました。 本当に、自分の練習ノートを元に淡々と冷静に語られていくので、退屈する人は退屈するかも。 所謂人を楽しませる本では無いと思うので。でも、黒木亮は本当にこの話を書きたかったんだろ うな〜としみじみと思いました。
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