これは、ラブ・ストーリーといっても 男女の恋の さや当てや駆引きなどとは無縁で、残酷な現実に苦しむヒロインにひたすら尽くしていく主人公の姿をストレートに描いたものです。
最終話の撮影直前に襲った大震災という障害にもかかわらず、被災した人々に励ましを届けるために、あえて脚本を書きかえて撮影を敢行したという いきさつが、このドラマのユニークな価値を高めています。
連続ドラマ出演は11年ぶりにもかかわらず、今井美樹は 同年代のヒロイン・萌奈美(モナミ)の情感を 丁寧に 的確に表現していきます。 第2話あたりから年相応の容貌の翳りも見えますが、回を追うごとに より自然な美しさが にじみ出てくる様です。 何より 彼女の暖かな天稟の声質が、ナレーションを通して ドラマの優しい空気感を形作っています。
草なぎ剛の役柄そのままの存在感、高嶋政伸の怪演も精彩を放っていますが、周りの人を笑顔にせずにはおかない様な加藤ローサの屈託のない明るさが、悲しいトーンに彩られがちなドラマの‘救い’になっています。
切ないエピソード、心温まるエピソードが 心に残るセリフと共に 至るところに散りばめられていて、近年になく ‘リピ率’ が高いドラマです。