「日本カメラ」誌の連載に加筆したもの。
若手からベテラン(重鎮ではないが)まで、12人のプロ写真家のインタビューと、その作品が合わせて掲載されている。
デジタルカメラの機能の増加は著しく、「カメラマン」とは単に「カメラを持ってその場にいる人」となりつつある。そろそろ、その場にいる必要すらなくなることだろう。
しかし、どんな写真であったとしても、それを撮影した人間が反映されていると考えることはできる。
カメラが自動で撮ったとしても、それを撮らせたのは「誰か」がいて、その誰かはカメラに撮らせるという選択をした上で、さらにその中から特定の1枚を選んで私に見せているのだ。
従って写真を見る上で、その写真を撮った人について知ることには大きな意味がある。
本書に登場する写真家の生活は、売れっ子で大きな事務所を都会に構えていたり、地方で半農生活だったり、昼間はアルバイトをしていたりと、様々である。
著者はそれを紹介しつつ、写真家たちの「ナマの想い」をできるだけすくいだそうとしている。
それは、インタビューの間にふと漏れたつぶやきだったり、あるものに対する予期しない一言だったりする。
それを取り逃さずに文章に収める著者の技法は、スナップ写真である。
雑誌連載という体裁上、1人に割く紙数は少ないが、その分さらっと読めて色々考えさせられる。