マニアックとされ、難解とされるシダの分類を、
大きな写真を用いて細やかで分かりやすい説明で教えてくれる非常に良質な図鑑である。
筆者は元高校教師で、いわゆる学者先生ではなく、在野の学者である、
文体が少々個性的で、普通の図鑑であれば例えば
「宮城・埼玉・東京に多いが、他の地域では疎ら」と書くところが、
「宮城・埼玉・東京に多いが、あとはパラパラ」と、かなり砕けた印象を受ける、
全般に柔らかで優しい口調で綴られており、随所に筆者のユーモア精神が溢れており、
楽しく読めるし、初心者でも入り込みやすい、
ただ残念な点は、細部の説明に大きな写真を用いている利点が、
結果として掲載種を少なくしてしまっている点と、
筆者の活動エリアである岡山中心のシダの図鑑であると言うこと、
一応全国でも使える物に仕上げてはいるが、重心はかなり西寄りである、
それらの点を差し引いても、きわめて良質で実用的な図鑑である、
筆者の更なる活躍と、充実した続刊を強く希望する。