日本軍の敗退の後フランスは再びイントシナを植民地にしようとする。そこからこの百科は語り始める。ボリューム的に、「ベトナム戦争」を語るには少なすぎるには違いない。けれど、時系列に沿って淡々と事実を写真と共に語っていくこの一冊は、とりあえず全体を見えやすくする地図といった役目は果たす。時代のまっただ中で、見聞きしてきた世代には軽く見えるかもしれないが、知らない世代にとって、「初めの一歩」としてこれはとても役立つ。歴史を実態として把握するための一歩として。
もう一つ言えば、この『「知」のビジュアル百科』の一冊であることがいい。「ベトナム戦争」は必要な『知』の一つだと言っているのだから。