初版発行時から気になってはいた本なんですが、この度とうとう入手(遅いよ!)
お話は、まだ日本全体に都市化の波というか、そういうものが無くて、田舎には昔から恐れられてるものや、
伝説などが心に深く刻まれ大切にされていて、それがまだ当たり前としていくらか通用した時代、
子供達が腕白に子供らしく日々を過ごす様子と、そんな子供世界の日常にちょっとした「異界への狭間」が味付けされた8編からなる短編と、その短編にリンクして最初と最後は2003年、大人になって再会する遊び仲間たちの話が挿入される形で構成されている。
読むと、自分とはひと回り上の世代の子供の物語ではあるんですが、子供にしかわからない子供社会のしきたりや面子、子供の頃にしか味わえない心理描写に「そうだったよな〜」と、心の中で年寄りくさい頷きをしてしまうんですよね・・・そういうのは年代問わず共通のものなのか?
それと自分も近所の男の子とばかり遊んでたから、取っ組み合いの喧嘩もしょっちゅうやったし、親も知らないような危険な遊びや悪戯もよくやったので、そういう部分も共感するんですよね。
近所の公園だけでは飽き足らず、鬱蒼とした薮や神社、お寺の境内を遊び場所にしたりもしてました。
ですから、個々の短編で語られる子供達の不思議体験も「畏れと慈しみ」みたいな感覚としてよくわかります。
あれはやっぱり妖怪だったんじゃないかと、この本を読んで思い出した「体験」もあります。
物語中、時折子供達の当時の人気世相表現として登場する漫画やテレビドラマの話、流行語なんかは、
やはり私よりも上の年代の人が親しんだものなので、ちょっと古いです(大体わかるけど)。