誰に何を聞くか、この「直観力」は田原さんに具わっている天賦の才である。
曰く「野村さんに再生力を」「なんとしても聞きたかった」と正鵠を得た発想から本書は書き出される。個人の生き方にしても社会組織のあり方にしても、確かに立て直す必要に迫られるとき、その極意というものを聞きたくなるものだ。その一つ「野村流再生力」を聞いて損はしないと思う。最も大切にしている原理原則とは…頭を使ってしっかり考える「信は万物の基をなす」「野球は考えるスポーツだから注目される」逆に言えば「プロ野球人気の低下は、日本人が考えなくなったから」だと言う。技術の限界をも頭脳で越えられる信仰をもつ。「信があれば、どんなに叱っても人はついてくる」
不景気から不況、ここまで落ち込んだ世の中を立て直す「再生力」はこの対談の中にヒントが含まれているかもしれない。