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円安バブル崩壊―金融緩和政策の大失敗
 
 

円安バブル崩壊―金融緩和政策の大失敗 [単行本]

野口 悠紀雄
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

急激な円高と止まらぬ株価下落。日本経済はいまや深刻な危機に陥った。主要因とされる「サブプライムショック」による米国経済の落ち込みは、あくまでも引き金に過ぎない。根本的な原因は、旧来型産業と目先の景気回復ばかりを優先した「超低金利・円安誘導政策」にある。経済政策の無能を厳しく指弾する痛快経済エッセイ!

内容(「BOOK」データベースより)

異常な円安誘導・低金利政策で、見せかけの好景気を享受してきた日本。だが、サブプライムショックが引き金となり、歪みきった日本経済は深刻な危機に陥った!1ドル70円台でも生き残る道はあるのか。

内容(「MARC」データベースより)

1ドル70円台でも生き残る道はあるのか? 日本経済の深刻な問題を解き明かし、地域間格差の是正、政策論議の基本とすべき思考法などを解説する。『週刊ダイヤモンド』連載をまとめて単行本化。

出版社からのコメント

1ドル70円台でも生き残る道はあるのか!?

異常な円安誘導・低金利政策で、見せかけの好景気を享受してきた日本。だが、サブプライム・ショックが引き金となり、歪みきった日本経済は深刻な危機に陥った!

カバーの折り返し

2007年夏以降の株価下落は、サブプライムローン問題が引き金になって国際的な投機資金の流れが変わり、これまでの異常な円安が正常なレベルに戻りつつあることによって引き起こされた。
つまり、株価下落の主要な原因は、「無理のある円安をこれまで続けてきた」という日本側の事情なのである。
過去数年間、長期的には継続しえない円安バブルに支えられて、日本はなんとか景気回復を実現できた。しかし、そのバブルは崩れた。現在起こっているのは、バブルがなければ実現していたであろう状態への回帰にすぎない。
これを「アメリカの影響だ」というのは、「問題は日本の経済政策ではない」とする責任転嫁である。
(本文より)

著者について

野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年4月より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。
〈主要著書〉
『情報の経済理論』(東洋経済新報社、1974年、日経経済図書文化賞)、『財政危機の構造』(東洋経済新報社、1980年、サントリー学芸賞)、『土地の経済学』(日本経済新聞社、1989年、東京海上各務財団優秀図書賞、不動産学会賞)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、1992年、吉野作造賞)、『1940年体制(新版)』(東洋経済新報社、2002年)、『現代ファイナンス理論』(藤井眞理子と共著、東洋経済新報社、2005年)、『ビジネスに活かすファイナンス理論入門』(ダイヤモンド社、2004年)、『資本開国論』(ダイヤモンド社、2007年)、『「超」経済脳で考える』(東洋経済新報社、2007年)、『モノづくり幻想が日本経済をダメにする』(ダイヤモンド社、2007年)等多数。
◆ホームページ:http://www.noguchi.co.jp/

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

野口 悠紀雄
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年4月より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主要著書に『情報の経済理論』(東洋経済新報社、1974年、日経経済図書文化賞)、『財政危機の構造』(東洋経済新報社、1980年、サントリー学芸賞)、『土地の経済学』(日本経済新聞社、1989年、東京海上各務財団優秀図書賞、不動産学会賞)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、1992年、吉野作造賞)等多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

抜粋

「あとがき」より

二〇〇七年の夏以降、日本経済の状況は大きく変化した。為替レートは同年六、七月の一ドル=一二三円台から、〇八年三月の九八円台まで急上昇した。これにつれて、株価も大きく下落した。
この数年、日本経済は景気回復を実現していた。しかし私は、これが日本企業の体質改善によってもたらされたものではないことに危惧を抱いていた。この超整理日誌シリーズの書籍タイトルが、それを示している(〇六年版は『日本経済は本当に復活したのか』、〇七年版は『モノづくり幻想が日本経済をダメにする』、ともにダイヤモンド社)。そこで予測していた事態が、いま現実化しつつあることになる。
この間の事情を本書の第1章、第2章にまとめた。その要旨は、次のとおりである。
(1)超金融緩和と為替介入によって円安がもたらされた。これは円キャリー取引などを引き起こし、「投機が投機を呼んで異常な円安が進行する」という「円安バブル」を生んだ。その結果、実質実効為替レートは、一九八五年のプラザ合意直前以来という異常な円安になった。
(2)これによって輸出産業を中心とする日本企業の収益が増大し、株価が上昇した。
(3)〇七年夏にサブプライムローン問題が顕在化し、円キャリー取引の巻き戻しが生じた。これにより円安バブルが崩壊し、企業収益の悪化と株価の下落がもたらされた。
(4)日本経済不調の原因は、「改革の停滞」だと言われる。しかし、「改革」は政治的スローガンとして言われただけだ。金融緩和と円安によって古い経済構造を残したのが、これまでの経済政策の実態である。しかし、〇七年夏以来の事態は、日本経済の本質的問題が対症療法では解決できないものであることを明らかにした。本書のサブタイトルに「大失敗」という文字を入れたのは、その意味である。
日米株価の推移を見ると、いま深刻な問題に直面しているのは、アメリカではなく日本であることがわかる。この「あとがき」の執筆時点で、アメリカの株価は〇七年初めの水準を回復しているが、日経平均は一八%ほど低い水準に落ち込んでいるのである。
(5)サブプライムローン問題をきっかけにして生じた世界経済の混乱が、今後どのように推移するかについて、現時点では確たることが言えない。しかし、日本経済が大きな問題に直面していることは明らかである。なぜなら、「円安バブル」という企業収益増大要因が失われた半面で、今後は原材料高・原油価格高が企業収益を圧迫するからだ。それは、国民生活にも重大な影響を及ぼすだろう。

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