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86 人中、73人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
科学者の責任は今ある危険を警告し被害が大きくならないように努めることと説く,
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レビュー対象商品: 内部被曝の真実 (幻冬舎新書) (新書)
科学者は政治家になるな!と警告している。パニックになりそうだからと事態の深刻さを伝えない態度をするどく批判している。低レベルの放射性物質による慢性被曝が前がん状態といえる「チェルノブイリ膀胱炎」になるという研究結果を明らかにしてそのメカニズムを説明している。これはセシウム137の除染をすると慢性被曝を軽減できることにつながり、除染をしないと長期被曝が前がん状態を作り出すよという警告につながっている。 チェルノブイリ住民の汚染と福島、二本松、相馬、いわき各市の女性の母乳から検出された濃度とほぼ同じという指摘。これが「ただちに危険に危険はない」というレベルではなくリスクが増大する可能性に結びついていると強調。行政と研究者に猛省を!と迫っている。 今ある危険をどう把握し、行動として行政や原因を作った者へ何をどう要求していくかをおしえてくれる貴重な書です。中身は著者が国会で発言したこと、その際の質疑応答やその後にCS放送朝日ニューススターでの発言がもとになっている。 著者の国会での発言は今でもyoutubeなどで観ることができる。この本を読み動画を観て発言と行動する人が増えれば政府や自治体の住民を守るための行動レベルがあがるだろう。
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
気の遠くなるような除染,
By しまったか! (沖縄県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 内部被曝の真実 (幻冬舎新書) (新書)
国会スピーチを視聴して、本書を購入した口である。聞きなれない単位と用語で、十分理解したとは言えないが、 国やマスコミが垂れ流す情報が、 いかに特権階級の都合によって捻じ曲げられているのかがよくわかる。 過去の遺物と思っていたイタイイタイ病によるカドミウム汚染が、 いまだに土壌洗浄のさ中であることが軽く触れられているが、 それはある意味セシウム汚染よりも驚くべき事実であった。 ちなみにカドミウム汚染地域は3000ヘクタールであるが、 ようやく1500ヘクタールが除染された段階だという。 明らかにちぐはぐな対応をしている政府が、 セシウムの除染を軌道に乗せるまで、 一体何年かかるのだろうか…。 足尾鉱毒、水俣水銀について軽くググってみるとよい。 どれだけあいまいにされ、 どれだけ忘却の彼方に葬り去られているかがよくわかるから。 私は私の立場で、満身の怒りを表明しなければならない。 著者の怒りの言葉は、とても有名になったが、 本書では、このような内省の弁も述べられている。 「原子力学会や原子力政策のすべての失敗は、 専門家が専門家の矜持を捨ててしまったことにあります。 国民に本当のことを言う前に政治家になってしまった。 経済人になってしまった。」 すべての専門家に、いや私のような一般人もかみしめるべき言葉かもしれない。
50 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
動画で見た人も熟読が必要だと思う,
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レビュー対象商品: 内部被曝の真実 (幻冬舎新書) (新書)
国会でのスピーチでは除染と低線量被曝でも安心出来ないことを強調されていて、それだけが非常に頭に残っていました。しかし、改めて文字を通して読んでみると、正しく提言の内容を理解していなかったと反省しました。自分なりに整理すると、放射線の危険は排出された累積の総量の問題であるということと、被曝の危険性は主に内部被曝であり、核種毎に特定の危険性があるという問題があります。 自分自身も誤解していたのですが、おそらく、児玉氏が低線量の放射線被曝基準が意味が無いとか危険性があるとか言うとき、それは単に例えば20ミリシーベルト以下というICRPの基準が充分でないとか、予防原則に立って安全側にたって科学的証拠が無くても除染せよと主張しているのではありません。そもそも、時間あたりの放射線被曝量という基準は意味が無い、なぜなら、空間線量としての被曝量がいくらであっても、環境中に放出されている総量としての放射性物質が問題であり、累積としてみた放射性物質の量が致命的なので除染が必要なのだということです。ICRPなどの基準が意味があるのは避難区域などでの緊急避難的な除染の場合であり、もうひとつは体内被曝を防止するための食品流通での放射性物質の出口を防ぐ管理上の問題です。そこがわからないと、民間企業の力を結集して膨大な費用をかけてなぜ除染が必要になるのかがわからなくなるように思いました。 放射線と医学について詳しくないので、これを読んでも十分理解したとは言えないのですが、内部被曝が放射性物質の核種毎の問題であることがよくわかります。内部被曝が体内の影響の主要な問題であるということは、児玉氏が現在の放射線防護の法的基準が充分でないということと、総量としての放射性物質の汚染ということを強調していることを理解するときに重要になります。 素人なりに大雑把にいうと、ICRPなどの基準や日本の「障防法」は外部に放射性物質があることを前提として、様々な核種の毒性を「線種と臓器別に危険度をモデル化」して「ミリシーベルト」という共通の尺度で安全基準を作っています。それは、その程度の基準であれば、年間平均して累積量が健康被害を受けないような値です。 しかし実際の福島の汚染では、環境中に既に人間に対して健康被害を与える量をはるかに超える量の放射性物質が存在しています。問題はそれがどのような経路をとってどのように広がるかです。外部被曝だけを考慮する場合は問題ではありませんが、内部被曝を考える場合、空間線量がどのような値であっても、水・食物などで累積しますし(放射性物質は生物間で濃縮される)、空間線量の値には高低があるので、空間から吸い込む量も短期に大きな量が存在すると累積として増えていきます。それが、土壌の除染と食品の徹底した放射性物質のスクリーニングという意味だと思います。 児玉先生は、法律を早く作って下さいと言っています。僕は少なくとも、原発事故前の基準を下げることだけは止めて欲しいと思います。 専門家の間で放射性物質の危険性について大したことがないとか、危険であるとか論議することは、素人の一般国民にとっては混乱するばかりで優先度は低いとは思います。 ただ、専門家としての児玉先生の提言の意味が正しく他の学会の人々や政府関係者に伝わっているのか、気になりました。単に児玉氏と違う意見なのか、それともまったく理解されていないのか。 ※H23.11.20 誤解があるといけないので追記しました。 「捨象」→「線種と臓器別に危険度をモデル化」。 ちなみに捨象とは、抽象化という意味で、特に個別具体例を考慮に入れないことを強調するときに使います。 あと、上記は全て論旨を僕が勝手に解釈したものですが、児玉先生は安全基準自体が無意味だとか、 シーベルトという単位を使うなという意見ではないと思います。
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