2007年3月リリース。上場企業の多くにとって今年スタートする日本版SOX法にどう対応するか、今まさに最も忙しい時期ではないかと思う。その中で監査法人が提示してくるドラフトなりツールなりが、まったく全体像が掴めぬ素材であるがために、監査法人が監査する上で結局どう考えて取り組むつもりなのかを知るために同一監査法人が出版している本を買う、ということになっている気がする。ただ本書はそういったことを除いても分かり易く書かれていて非常にいい。
なんと言っても『3点セット』と呼ばれる、フローチャート、業務記述書、リスクコントロールマトリクスの作成という呪縛から抜け出している点が分かり易い原因だろう。監査法人もツールより前にこういう分かり易い解説を企業に配布すべきだろう、と思わせるほどよくできている。ただ本書の最初に所属する監査法人の主張とは必ずしもならない、とあるのには苦笑してしまう。
一方、こんなに内部統制ばかりに企業の持っているパワーを使っていいのかとも思う。その間に他国のパワーに凌駕されそうな予感がするのは僕だけだろうか。