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兵士に告ぐ
 
 

兵士に告ぐ [単行本]

杉山 隆男
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

02年に南西諸島防衛のために新設された”自衛隊の海兵隊”とも言われる「西普連」ーー冷戦後の組織改編を象徴するこの精鋭部隊への密着取材を通じて、自衛隊と日本の行く末を描き出す本格ノンフィクション作品。

内容(「BOOK」データベースより)

2002年3月、長崎の地で「自衛隊の海兵隊」と呼ばれる部隊が産声を上げた。総勢600名。いずれも強靱な精神と肉体を併せもつ、全国から選ばれた猛者たちだった。日本の南の砦、「西部方面普通科連隊」の素顔に迫る。

登録情報

  • 単行本: 324ページ
  • 出版社: 小学館 (2007/6/30)
  • ISBN-10: 4093892040
  • ISBN-13: 978-4093892049
  • 発売日: 2007/6/30
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
シリーズの過去3冊は読んでいます。4冊目である本書は、焦点がぼやけており、過去3冊に比べて読みにくいと思いました。たとえば読んでいると、現在取材をしている部隊から、場所も時間も飛び越えたエピソードを紹介し、またもとに戻るといった具合の繰り返しです。雑誌の連載から単行本化したからなのでしょうか。

しかしながら、自衛隊員の生の声が取材できているのは過去同様著者ならではあり、基調なルポだと思います。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By じゃが〜 トップ500レビュアー
形式:単行本
 杉山隆男氏の兵士シリーズ第4弾である。今回は陸上自衛隊に焦点を当てている。九州に近年設立された西部方面普通科連隊(西普連)の取材をメインに、北海道倶知安(くっちゃん)の第29普通科連隊廃止について、自衛隊が内包する悩みと将来について濃密なルポタージュとなっている。

 西普連は、極東アジアの侵略国が九州・沖縄の離島を狙っていることに対して近年設立された部隊である。自衛隊の部隊とは、通常は番号が振られているものである(ちなみに普通科とは戦後のケンポーと左翼への対策として軍隊をイメージさせないために造られたコトバで、歩兵のことである)。ところが西普連は、自衛隊の精鋭を集め、番号を振らずに設立された部隊である。しかも通常は連隊はどこかの師団・旅団に属するものであるが、西普連の上位部隊はなく、西部方面隊の直属部隊である。これは師団が担当する区域に関係なく、九州・沖縄すべてに対応するということを意味している。

 番号が無い普通科は、言葉とは裏腹に普通でない。この部隊が数年前にアメリカに渡り、米海兵隊からボートで島に上陸する訓練を受けたニュースをご記憶の方がいらっしゃるだろうか。専守防衛(=民間人に相当な犠牲が出ると思われる本土決戦を意味する。)を旨とする陸上自衛隊では、まず日本本土が攻められてから、敵を阻止したり、占領された地を奪い返したりする訓練がばかりやっていたのだ。しかし、夜間に海を渡って離島に上陸する訓練はしたことが無い。存在してあたり前の部隊や訓練が自衛隊に50年以上無かった不自然さを憂うところ大である。

 その他、自衛隊のジレンマ(自らを否定するケンポーを遵守している件)や、社会のはみ出しものがいる一方で、高学歴の兵隊が増えて高卒の上官が扱いに困る現状などの悩みなども紹介している。
 自衛隊員が決して戦争を望む好戦的な軍国主義者ではなく、戦後民主主義を良く実践してきた故にジレンマに陥る日本社会のまさに縮図であることが良く分かる本である。
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By Fernald
形式:文庫
前著「兵士を追え」では潜水艦という自衛隊の中でも最も機微な世界の一つを対象にルポを書いた筆者だが、本書で扱った「西普連」は日本の防衛の重心が南西にシフトする流れを体現していると言ってもいいホットな部隊である。話題の部隊に焦点をあてるという筆者のセンスに敬意を表したい。私も兵士シリーズは全て読んできて、その高い水準に魅了されてきたが、本書も相変わらず質が高い。本書の目玉は何と言っても「西普連」の活動の実態の一端が紹介されている点であり、実に興味深かった。ただ、本シリーズの他の作品と同様に、本書においても焦点あくまでも「兵士」に置かれている。自衛官との膨大な数のインタビューを経て書かれた本書は、自衛官の等身大の姿を描ききっていると言っても過言ではない。筆者は何も自衛隊寄りの視点から好意的に自衛隊を見ているわけではない。筆者は「自衛隊は社会の縮図」という良く使われるフレーズに言及し、こうした言い方がされるのは、社会の闇のような部分が確実に自衛隊に存在しているからだと喝破し、自衛隊の負の部分、歪んだ部分についても指摘している。

ただ、本書はシリーズ4作目ということもあり、もう少し捻りが欲しかったところだ。あまり言いたくないが、ややマンネリ感が出て来たというのは否めないところだ。焦点にあてている部隊のチョイスは素晴らしいので、あとは切り口であろう。
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