40年以上も前の全共闘運動に加わり活動したひとりの“リーダー”の「きわめて主観的な」回想記。生い立ちから2010年の今日までの、立松和平から瀬島龍三にいたる多種多様な人物との出会いと活躍と別れが描かれているが、想いが強すぎるだろうか、筆が追いつかず言葉が踊り文章が流れている。
表紙に早稲田大学本部占拠の写真が使われていて当時の学生運動が主たるテーマかと見間違うが、それには三分の一弱が割かれているだけで、それ以外は社会党の選挙応援をきっかけに自治労書記局へ“就職”し、その後に出向した連合本部での“活躍”が語られている。トピックは土光臨調、福祉法改正、阪神大震災、派遣法改正、環境・農業問題とそれぞれは興味深いものだが、短すぎて説明不足でそれ以上のものが見えてこない。
「次世代に語り継ぐ」という折角の決意を活かせるかどうかは、読者の手にゆだねられているだろう。