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23 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文字に色がついて見える,
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レビュー対象商品: 共感覚―もっとも奇妙な知覚世界 (単行本)
ロリータで有名になった亡命ロシア人作家のナボコフは、文字に色がついて見えたらしい。文字の形を見たからでもなく、あるいはその文字の発音を聞いたからでもない。与えられた文字の輪郭を思い浮かべながら、それを発音する口形を作る、まさにその行為によって、色の感覚は生成されるらしい。このような認識能力を持った人が世界中にいるようです。この能力を科学的に研究してきた成果を、誰にでも判るように書いた本です。認知心理学からのアプローチによる研究史と現在までの研究成果、著者の立場が明解に説かれています。しかしなんと言っても本書の特徴は、啓蒙的でありながら学的な水準を落としたと思わせないところです。先を読み進むのに必要な基礎知識、研究で必要な諸道具 が、ほぼ遺漏なく厳密さを保ってやさしく説明されています。この領域に進む初学者には便覧にも使えるでしょう。また基礎知識はなくても関心が強い読者ならば、丁寧な翻訳と著者の行き届いた論理の運びで不思議の世界に入れてもらえます。 当人だけは判っているが、客観的には事実と確定されていないこの種の能力はまだまだ沢山ありそうです。ある色を見ると目に温感を感ずる人の話を聞いたことがあります。著者の立場のように、他人の内観現象を否定ではなく包摂し研究するような考えが主流となり、ロマンが生き残って次の研究に進むとステキですね。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
実に科学的,
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レビュー対象商品: 共感覚―もっとも奇妙な知覚世界 (単行本)
共感覚についての邦語文献ではもっとも科学者のサイドから書いたものではないか。自然、共感覚の存在については懐疑的なスタンスから入る。 感覚一般における共感覚の位置づけを目指すため、共感覚に対する興味・ 関心はあれ、共感覚者に対する関心や理解は乏しくなる点は、科学一般に 対してなされる批判と同じ状況を呈している。 主観的であれ共感覚者に対する共感する立場からすれば、そういう感覚を 持つ人間がいるのだとなぜ思えないのか、という人間としての不満は残る。 一方で、科学的立場から解明を進めると考えれば、この本のスタンスは 実に興味深い(筆者の主観は前者であるがゆえに☆4つとする)。 科学的に深い内容まで記す一方で、推測統計学の基本にも言及するなどの 配慮が見られる他、翻訳もこなれていて読みやすい一冊ではある。
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