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六条御息所 源氏がたり 一、光の章
 
 

六条御息所 源氏がたり 一、光の章 [単行本]

林 真理子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

林真理子によるまったく新しい源氏物語。

恋愛小説の名手が次に選んだテーマは、千年も昔、紫式部によって著された『源氏物語』! しかも本書は『源氏物語』の訳ではなく、『源氏物語』をモチーフにした究極の恋愛小説です。
物語の語り部は、悲劇の女性・六条御息所という大胆な設定。彼女の目を通して見ると、まったく新しい『源氏物語』の世界が現れました。小説ならではの醍醐味がすべてつまっているこの小説の登場人物は、平安時代の貴族たち。それなのに彼女たちの気持ちが手に取るように伝わってくるのはなぜ? リアルな恋愛小説としても楽しめる前代未聞の『源氏物語』です。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

林 真理子
山梨県生まれ。コピーライターを経て、『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を出版。『最終便に間に合えば』『京都まで』で直木賞を受賞。『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞を受賞。『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞。現在、直木賞選考委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 347ページ
  • 出版社: 小学館 (2010/4/1)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4093933065
  • ISBN-13: 978-4093933063
  • 発売日: 2010/4/1
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
有名作家が何人も試みて、それぞれのスタイルで書いてきた「源氏物語」の現代語訳。
林真理子もついに、そういう大御所的ライフワークに参戦!とあいなりました。

タイトルでおわかりのように、源氏を愛しすぎて生霊になってしまった貴婦人・
六条御息所が、林真理子にかわって源氏の生涯を語っていきます。身分の高い家に
生まれ、東宮妃までのぼった六条にかかると、源氏の父である桐壷帝と、身分の低い更衣の恋は、
はしたないものであり、度を越した帝の間違いでもあった、という解釈になります。
帝と身分違いの更衣のロマンスで生まれた美しい皇子、というおとぎ話感がいきなり
良い意味で破壊されます。

源氏と女人の閨まで、御息所の生霊は自由に飛び、その愛し合う場面までしっかり見とどけ
嫉妬というスパイスをふりかけて、私たちに届けてくれます。

みやびやかさやせつなさ、絢爛たる感じ、という理由で「源氏物語」を愛する人たちには
もしかしたら「やりすぎ」と言われるかもしれない林源氏ですが、私は、それぞれの
人物が、汗を流し、涙を流し、汚ない感情も時には抱く生身の人間として描かれていて
そのリアルっぽさがとても面白く読めました。続きが楽しみです
(この巻には、若紫を妻にするあたりまでが描かれてます)。
これなら、須磨返し(須磨のあたりで読むのをやめちゃう現象。よくあることらしい)を
くらって挫折することなく、最後まで読めそうです。
宇治十帖までやってもらいたいなぁ(身分の低い浮舟という女性をふたりの貴公子が
奪い合うなんて、林真理子が書いたら絶対面白いと思う)。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
50代半ばになって、円熟の境地に片足を踏み入れた著者が、源氏物語の語り直しに挑んだ。
現代語訳ではないので、田辺源氏とか瀬戸内源氏とかと同列に、林源氏とは言えまい。
林源氏はむしろリンボウ先生の方です。謹訳 源氏物語 一

話者を源氏物語の要所要所で登場する六条御息所に設定した。これが成功している。
(話者を登場人物の一人に設定しての語り直しは、他の作家も何人か挑戦しています)
死後も成仏できずにいる女(御息所)が、時空を自在に往来して、源氏の生涯を語りなおす。
高貴で知的な女の、同性に向けるちょっと意地悪な視線や、源氏への批判的な眼差しは、
現代女性の共感を誘いやすい。
「ね、そうでしょ?」「うん、うん、そうだよね」という読者との共感なしには、林文学は成立しないのだ。私は読み始めて「なんだか高級女性誌を読んでるみたい」という感想を抱いたが、実際その手の類の雑誌に連載されていたらしい。
こんなこと、原文ないしは現代語訳を読みながら、読者が各自で想像を膨らませれたらいいじゃない、それが読書の楽しみじゃない、といった気分にならなくもないのだけれど、林氏はしっかり勉強なさって書いておられるし、何より筆が達者だから、楽しく読み進むことができます。2巻目が出たら、私はきっと読むでしょう。売れっ子の実力だよね。
なんだか褒めてんだかけなしてるんだか、自分でもわからなくなってきた。
ともあれ、才ある女性の挑戦には、感服いたします。

田辺聖子氏は、光源氏に心底ほれ込んでいらっしゃる。瀬戸内寂聴氏はちょっと辛辣な視線で源氏を眺め、いつだって女たちの味方。一番愛されたはずの紫の上を、一番可哀想よね、と仰る。
林真理子氏は、登場人物の誰に一番シンパシーを感じ、誰を最もいとおしく感じていらっしゃるのだろう。
1巻目では、まだよく伝わってはきません。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
田辺源氏、瀬戸内源氏、など女流作家による源氏が大好きですが、こちらもかなり読みごたえありました。 林真理子さんは、綿密な時代考証のうえに、現代にも通ずるリアルな女の心情を投入するのがとてもうまいと思うのですが、本作はその力量があますところなく発揮されています。物語りの時代感を少しも損なうことなく、猛烈な愛憎を生々しく描き出し、さすがでした。これまでだと現代と掛け離れていて共感しにくかった、平安貴族の階級意識や女房との主従関係などにも踏み込んで筆をふるっている点などは、これまでになかった源氏と感じ、面白かったです。 解釈も、一歩踏み込んでおり、葵上の死のくだりは今までで一番ゾッとしました。 千年を超えて変わらぬ物語りの楽しみを、またひとつ広げてくれました。
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