著者の主張の中心は「学習者の教員評価によって教員の質を上げよう」というところだと思われる。それは理解できるのだが、多くの部分によって本書の内容の信頼性や著者自身の品格が損なわれている印象を受けた。
まず、タイトルの「公務員教師にダメ出しを!」というフレーズは人目を引くかもしれないが、この本が週刊誌的な論調の教員バッシングの本であるという印象しか受けない。事実、文章内においても、非常に特殊なケースや異常な事項のみを取り上げて、一般的な事項として論じようとしている点が多すぎる。
例えば、自分の知り合いの教育実習生1人から聞いた話とか、ある学校で起きた特異なエピソードを取り上げて、民間や塾と比較して教員界を批判する展開は説得性に欠けるだけでなく、独りよがりな感じがする。
また、教員を「サド系」、「セクハラ系」など、校長を「威張りん坊系」や「無能系」などとネーミングするあたりには非常に軽率で無教養な印象を受ける。批判ばかりでなく具体策を責任を持って論じるべきだ。
こう言っては申し訳ないが、「やっぱり(元)公立学校長のレベルとはこの程度なのか」と、この本の著者自身が、身をもって教員の質の低さを露呈してしまったと感じさせるなんともブラックな本になってしまっている。