おもしろいのは、英国の学者が書き上げた高名な英語の著書を、行政改革で有名な三重県の地方の行政職員が中心となって翻訳が完成されていることだ。多分、北川知事のもとで行政改革をする中で、「効率性」とか「成果」とかを追求するだけでは、本当の目的は達成されないことに気づいて、ガバナンスの理論に至ったのであろう。
本書の11ページに「マネジメント的なアプローチ」と「ガバナンス的なアプローチ」の違いが書かれているが、真の行政改革を進めていくためには小泉改革のような「パブリックマネジメント」だけでなく、「パブリックガバンナンス」も併せた両方のアプローチが必要であるという現代の日本にとって重要なポイントを豊富な例の分析を通して示してくれている。