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公共哲学 政治における道徳を考える (ちくま学芸文庫)
 
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公共哲学 政治における道徳を考える (ちくま学芸文庫) [文庫]

マイケル・サンデル
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

経済格差、安楽死の幇助、市場の役割など、私達が現代の問題を考えるのに必要な思想とは? ハーバード大講義で話題のサンデル教授の主著初邦訳。

内容(「BOOK」データベースより)

経済格差、幇助自殺、アファーマティブ・アクション、妊娠中絶など。容易に答えの出せないこれらの問題を考えるために、私たちの社会はどのような思想的基盤を必要とするのか?個人の権利と選択の自由のみを絶対視して、政治は道徳に対して中立であるべきなのか?ハーバード大学の人気講義で話題のM・サンデル教授は、本書で多様な問題を論じつつその思想的背景を分析し、今日の多元的な世界における公共の正義は、コミュニティがもつ「善」と道徳によっても支えられるべきであると説く。

登録情報

  • 文庫: 432ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2011/6/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4480093877
  • ISBN-13: 978-4480093875
  • 発売日: 2011/6/10
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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23 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By フューラー VINE™ メンバー
この書はサンデルが雑誌などに寄稿した論文を集めたものである。
大統領選の分析や、選挙の結果などを踏まえた論が進められている。特に、アメリカ国民の多くがなぜ社会保障制度に
対して懐疑的なのか、などといったことに対する分析はかなり読ませるものがある。
訳文もしっかりしていて、全体的に読みやすい上、『正義の話』よりもサンデル自身の思想が中心となっているので、
コミュニタリアンとは一体、何なのかといったことを学ぶ上でも役に立つだろう。
アメリカ現代政治を学ぶ上でも、示唆に富んでいる一冊である。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 仮面ライター VINE™ メンバー
 
 「ハーバード白熱教室」などで好評を博すマイケル・サンデル教授だが、昨年(2010年)5月に刊行された『これからの「正義」の話をしよう』(早川書房)は、アマゾンの「哲学・思想」分野において、依然として上位を走っているようだ。そのサンデル教授の公共哲学(Public Philosophy)に関する論説等を収載しているのが、この「政治における道徳を考える」というサブタイトルの付いた当書である。前掲書の翻訳者であった鬼澤忍氏の訳出も適切で、読み易く感じる。

 さて、この評論集は「アメリカの市民生活」「道徳と政治の議論」及び「リベラリズム、多元主義、コミュニティ」という3部構成をとっており、アメリカにおけるアップデートでホットな道徳的・政治的イシューを議論の俎上に載せたり、アメリカ・リベラリズムの巨星、ジョン・ロールズ(John Rawls,1921~2002)への論理的批判を展開したりしている。こうした言説を通じて、前掲書では今ひとつ見えづらかった同教授の思想的スタンスが、かなり鮮明に浮かび上がってこよう。

 もとより、教授は「権利(正義)」と「善」の関係において「権利が依拠すべきなのは、一定の時代の一定のコミュニティで有力な価値観や好みである」といった意味でのコミュニタリアンではない。実際、教授は「善に対する正の優先を唱えるタイプのリベラリズムや、権利の根拠をコミュニティの価値のみに求めるタイプのコミュニタリアニズム」(本書第30章)に否定的である。問題なのは「特定の善の概念を前提とせずに権利を確定し、正当化できるかどうか」ということだ(同第28章)。

 「善」なくして「正=権利」は語れない、という教授の論旨は判るとして、ここで最大の“難問”は、教授のいう「善」とは何か、ということではなかろうか…。私見だが、その「善(共通善)」を見出す手法として、あの「白熱教室」の討論があるようにも思える。「善」とは、家族や地域、学校や教会といったコミュニティで涵養された道徳的宗教的な信念であろう。それらが「内省」「熟慮」等を伴う「熟議」を通して「共通善」となり、「権利(正義)」を正当化する典拠を与えていくのではなかろうか。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Bibliothekar トップ1000レビュアー
  アメリカの大学教師たちが以前から維持している政治的スタンスは、社会を護るためのリベラルな反体制主義であるが、その典型的な議論を集約したとも言える論文集が本書であろう。基本的に民主党 vs. 共和党との20世紀の政治史的展開と大統領選の結果がレーガン以降崩れた原因を包括的に分析した論文が多数挿入されており、日本からは見えにくい政治文脈を的確に整理しており、公共哲学を超えて、政治理論のあり方を強く問い直しており、日本の未熟な政治風土ととは一線を画す民主主義のあり方とその実践としてのアメリカ政治史半世紀の盛衰を分析してもおり、政治における<公共>のあり方をアメリカ社会を通じて分析しており、興味深い。
 流石に公共哲学と名付けられた本書は、哲学の理論的構成とその実践としてのアメリカ大統領選の分析は、実に興味深い。その一方で、民主主義の理論構築に勤しんだ様々な哲学者の理論を検証したり、ジョン・デユーイのそれをリチャード・ローティと比較したり、かなり優秀な論文の集積だが、当初から文庫本として刊行された1冊。巧みな語りに今を忘れて読みふけられる実践哲学を記録した戒著。公共の理論構築関係概念を、ジョン・デューイやリチャード・ローティと比較しているが、これも大変斬新な手法である。 (デトロイト GM本社前の公園から対岸のカナダを臨みながら、この公園には労働者を顕彰したVoices for Laborという公共芸術作品がある。)
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