様々な統計データの話を含め、ややこしい話をよくこんなにわかりやすく書けたなあというのが第一印象です。
「『公共事業がぜんぶ不要』ってこたないだろう、
少なくとも必要であるという理由やデータを冷静に聞いて、分析した上で、成熟した議論が必要。」
という著者のメッセージがとても良く伝わってきました。
デフレと財政出動のところも、当方は今までよくわかっていなかったので(恥ずかしながら)
目からうろこ、でした。帯のキャッチコピーのとおりです(笑)。
インフレになったら、増税して公共事業などの財政出動は抑えないとならないのですね。
「(たとえ無駄でも)公共事業をバンバン行えばよい」という一方的な公共事業賛辞ではなく、
- まだまだ日本のインフラは未成熟、で維持管理費もこれから増える見込み
- 公共事業 = すべて悪 という風潮は疑問
- 公共事業は次世代への贈り物でもある
- 日本は現在、深刻なデフレなので、その対策として「も」公共事業は有効
(インフレになったら、ある程度は抑制すべき)
といった、冷静で地に足が付いた議論がなされています。
公共事業に否定的な方々に、こういう意見もあるんだということをぜひ知っていただきたいです。
その上で、(こんなの嘘だ、妄想だなどと)思考停止することなく、冷静に公共事業の是非を議論できるといいですね。
それこそが、筆者の望んでいる「成熟した議論」なのだと思います。