出雲の居合道宗家不椎神道流15代目の闇己君と、平凡な家庭で育った七地君との古から続く縁に纏わる物語。
彼らの目的は、7本の神剣を集め千七百年も出雲に巣くうスサノオノミコトの呪詛(念)を昇華する事。
闇己君は万物に宿る大いなる自然の"気"を操るシャーマンであり、
一方で負のエネルギーである"念"を心地良く感じ、闇に身を委ねる部分を持つ諸刃の剣のような青年。
七地君は人が良いくらいしか取り柄のないような、おおらかで世話好きな青年。
彼のみが闇己君の闇を払拭する光の存在である。
これは古代での繋がりが意図するところ。
こんな二人が現代で出会い深く繋がるきっかけは、49年に一度の出雲の秘祭「神和祭」でおこる事件です。
この最初の出会いの場面が、もう一度最後に出て来ます。
物語は「現代」と「古代」が交錯しながら進み、最終巻で繋がり哀しみを伴う結末へと…。
しかし、何とも爽快な気持ちにさせてくれました。
一筋の光の煌めきを残し、終わる事が惜しまれる作品です。
【追記】
「古代編」では『古事記』『日本書紀』等から引用されたエピソードもあり、
設定は違いますがオオクニヌシ(オオナムヂ)、スクナヒコナも登場します。
古代出雲王朝が好きな方も楽しめるかもしれません。
※ある時を境に文庫本版とコミック版のレビューが合体したので下記に全巻数を明示しておきます。
◆文庫本:全10巻
◆コミック:全19巻