九つの命を持つ九生の猫社会。死に伴う名前の更新をさまざまな理由で怠る猫に、取り立て屋の八潮&三雲のコンビが挑む! ……なんていうと壮大に聞こえるが、難しいところが少女漫画的に料理されていて、何度読んでも気負わず楽しめる、とっても魅力的な作品。待望の2巻、ストーリーの大枠は上に書いた通りだが、注目したいのは二人の関係を動かす非常に“王道”の演出。好きな人が家に来たり、一緒に銭湯に行ったり、周囲に関係をひやかされたりハプニング同居したり。しかしどれをとっても新鮮でおかしくてドキドキするのは、そんなベタな展開が猫社会風にアレンジされているからだけでなく、ファンタジーを身近な話題で親しみやすくする作者の力量によるところが大きいように思う。 同時収録されている読切『サテライター』を読めば、その力量がまぐれではないことがわかるはず。おすすめです。