江戸時代を舞台に上方から来た女性が料理人として成長する姿を描いた人情と努力の物語。時代背景や時代考証という点でどれほどのものかは分からないが、読んでいては興味深く、ドラマもそこそこ感動的で、さまざまな料理が登場して楽しく読み進めることができる。高田郁の小説を原作にしており、漫画はテンポもよく絵も相応に雰囲気があり、仕上がりも悪くない。敵役もいて、それなりに悪事を働くが、不快なほど出なく、作品自体は案外に明るく、安心して読める娯楽作品に仕上がっている。
ただ、残念なのは漫画家の画力。イマイチ輝きに欠け、作品に締りが足りない。また、3巻まで出ているが、その技量にはまったく変化がなく、3巻そつなく描く一方、これ以上の仕上がりも見込めないという悲しさはある。
が、いずれにせよ買って悲しい思いをすることはないと思う。まず、1巻目を買って読めば、その面白さは十分に価格に見合うものと納得するはずだ。