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八日目の蝉
 
 

八日目の蝉 [単行本]

角田 光代
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (216件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか−−理性をゆるがす愛があり、罪にもそそぐ光があった。家族という枠組みの意味を探る、著者初めての長篇サスペンス。

内容(「BOOK」データベースより)

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるのだろうか。理性をゆるがす愛があり、罪にもそそぐ光があった。角田光代が全力で挑む長篇サスペンス。

登録情報

  • 単行本: 346ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2007/03)
  • ISBN-10: 4120038165
  • ISBN-13: 978-4120038167
  • 発売日: 2007/03
  • 商品の寸法: 19.4 x 14.2 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (216件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 3,027位 (本のベストセラーを見る)
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5つ星のうち 5.0 すべてを捨てても、だた一つ大切なものを守りたい強さ, 2007/11/9
レビュー対象商品: 八日目の蝉 (単行本)
不倫相手の赤ん坊を誘拐して逃げる女。
どうしようもない男のために人生棒に振ってバカだな・・・と、どこか冷めた視点で読んでいたのですが。
中盤、追い詰められて、迷うことなくなにもかも捨てて逃げ出そうとするところでなぜか、不意に泣けてきました。ほんと突然に、何かが私の中で弾けたように。
その後も、ずっと、心を揺さぶられるというか。(陳腐な表現しかでない自分がもどかしい)

もしかしたら私が今現在、女で、小さな子供がいて、夫がいて、住むところがあって、平穏に暮らしていられるからかもしれません。
そんな平凡な日常を、どんなに願っても手に入れることのできない主人公の、「ただこの子と一緒にいられるだけでいい」という強い思いと行動は、私に何かを訴えてくるのです。
主人公は犯罪を犯し、身勝手な行動で周りを不幸に巻き込んでいるのだとしても、とりあえずそれは置いといて、今この瞬間の、二人の幸せが続いたらいいのに、と思わせます。

捨てられないものだらけなのに、持っているものの大切さも理解していない。そんな自分に気づかされた一冊です。
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195 人中、162人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 主人公, 2010/3/21
レビュー対象商品: 八日目の蝉 (単行本)
ずいぶん前に読みました。
その時の衝撃はレビューも書けないほどでした。
まるで自分の人生を角田さんが見ていたのかと思うほど、恵理菜は私でした。
もちろん誘拐などではありませんが、私も4歳の時、家族と思っていた人達から引き離され、実の両親だという人達の家に連れてこられました。穏やかで優しくて、笑いの絶えない家で、末っ子として家族みんなから甘やかされて暮らしていた私は、人間関係の難しい、怒鳴りあいや罵り合いや陰口の絶えない家で暮らすことになりました。180度変わってしまった環境と、なにより親という存在が別人に変わってしまったことの混乱は、自身が親となり、思春期の子供たちと向き合う今になっても障害となっています。恵理菜が思い描く種子島の思い出は、私が今でも思い描く幸せだった頃の薄の海と同じものです。
でももし、あの幸せだった記憶がなければ、今、こんなに苦しく無かったのかもしれない。今、優しい夫がいて、かわいい子供達がいて、幸せを十分自覚しているのに、あの頃の混乱が止まずに私の中にあるのです。
希和子を主人公と読む人もいるでしょう。
私にとって薫としてではない、恵理菜が主人公でした。そして恵理菜の何もかもがまるで自分の姿でした。今度ドラマ化されるそうです。みようかどうしようか、少し考えています。
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64 人中、52人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 角田さん尊敬します, 2009/5/8
レビュー対象商品: 八日目の蝉 (単行本)
10回ほど読み返しました。
愚かな女性の行いを通して、愛情という曖昧な概念を鋭く描写していますね。人から人へと繰り返されること、離れていても思い続けること、憎しみを包み込む大きな力があること、憎悪と相反しないこと、才能であり、技術でもあること、それのみでは人を育てられないこと・・・諸々。
 
 許せないけれど、間違ったことをしているけれど、主人公がエンジェルホームを抜け出す時に「これから私があなたに全部あげる これまで奪ってきたものを返してあげる」と心の中で繰り返すシーンに心を動かされました。
 ラストすばらしかったです。言葉でどう言い表せばよいか解らないほどに。
 
 女性同士の複雑な人間関係、不完全な家族、ダメ女の友情、生きる事への肯定観、角田小説のテーマの全てが、網羅されていると思います。
 
 希和子と薫の「八日目」の先が、生きていてよかったと思える日々であるよう祈ります。
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