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全訳経絡学 (中医薬大学全国共通教材)
 
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全訳経絡学 (中医薬大学全国共通教材) [新書]

浅野 周
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

手の太陰肺経
手の太陰肺経は、1.中焦の胃部より起こり、下に向かって大腸に連絡し、戻って噴門を巡り、2.横隔膜を貫き、肺に入って属す。3. 肺系から気管と喉頭部に上がって、横に曲がり腋の下に出て(中府・雲門)4.上腕の屈則に沿って下がり、手の少陰と手の厥陰(心主)の前を行く(天府・侠白)。5.下がって肘の中に至り(尺沢)、前腕屈則の橈骨縁に沿って進み(孔最)6.寸口の動脈拍動部に入る(経渠・太淵)。縁に沿って母指球に向かい (魚際)、親指の端に出る(少商)
 その分支は、7.手首の後ろ(列缺)から人差し指の内側(橈側)に進み、その端に出て、手の陽明大腸経と繋がる
帛書
足臂:手の太陰脈。筋の上側を巡り、上腕の内側を走り、腋の内側に出て心に行く
陰陽:手の太陰脈。手掌中にあり、内陰の両骨の間、橈骨内縁に出、筋肉の上を行き、上腕の内陰に出、心中に入る

症状
この経脈に異常な変動があると次のような症状が現れる。肺が膨れる、心臓がドキドキしてゼイゼイ喘いだり咳が出たりする、鎖骨上窩の缺盆(気管を含む)が痛む。ひどいものは両手を交差させて胸を押さえ、胸が不快で目がかすむ。さらに前腕で気血の流れが阻まれて、冷えたり痺れたり、痛みが出たりする
この経脈に所属する穴位で、肺に関する分野に発生した症状を主治できる。例えば咳嗽、呼吸困難、ゼイゼイ喘ぐ、心が落ち着かない、胸が詰まる感じ、上腕や前腕の内側前縁(手の太陰肺経に沿った)痛みや冷え、掌が熱いなど
 本経の気が盛んになり過ぎた実証では、肩背の痛み、インフルエンザで汗が出る、風邪、小便の回数が増える、フーッと息を吐く
本経の気が不足した虚証では、肩背が冷たく痛む、息が切れる、呼吸が速くなる、小便の色が異常になる
帛書症状
足臂:その病は、心痛、心煩してシャックリが出る。この病の者は、すべて手の太陰脈に灸をすえる
陰陽:この脈が動じて起きる病は、心臓がドキドキして痛む、缺盆が痛い、ひどいものは両手を交差させて震える、これは臂厥となる。これは手の太陰脈が主治する、そこに生まれた病である。胸痛、中痛(心窩部痛)、心痛、四肢の痛み、腹のシコリ、この五病である

『内経』の条文参照
『霊枢・脹論』:肺が脹るものは、虚満して喘咳する
『素問・刺熱』:肺熱病のものは、ゾクゾクと寒く、体毛が立って悪寒する。舌の上が黄色くなり、身体が熱く、熱が出ると喘咳する。痛みが胸背に走って、大きく息ができない。耐え難い頭痛があり、汗が出て悪寒する...手の太陰と陽明を刺し、大豆ほど出血させるとすぐに治る
『素問・陰陽別論』:陰が内で争い、陽が外を乱すと、汗が出て、四肢が冷たくなる。そうなると肺が動じて、人を喘鳴させる
『素問・風論』:肺風の症状は、汗が多く、風に当たると悪寒し、顔が白く、時々咳が出て息が切れる...日暮れになるとひどくなる
『素問・咳論』:肺咳の症状は、咳してゼイゼイし、呼吸すると音がする。ひどいものは唾に血が混じる
『素問・蔵気法時論』:肺病の者は、喘咳して気逆する、肩背痛、汗が出る。虚では呼吸が弱くなって続かない。耳聾、咽喉のイガイガ
『霊枢・禁服』:盛んなら脹満、中焦に寒が滞る、消化不良。虚では胃腸中の熱、水様下痢、呼吸が弱い、尿の色が変わる
『素問・厥論』:手の太陰の厥逆では、胸中が脹満して咳が出、よく唾を吐く。本経を主治する経穴で治療する
『霊枢・五邪』:邪が肺にあれば、その病は、皮膚の痛み、悪寒発熱、気逆による咳、あえぎ、汗が出る、咳をすると肩や背が痛む。胸外側の中府と雲門、背骨の第三節傍らの肺兪を取る。手で圧して心地よければ刺鍼する。さらに両缺盆中央の天突を取って邪を追い出す

手の太陰絡脈
手の太陰から分かれるところを列缺という。手首上方で橈骨茎状突起あとの肉の分かれ目に起こる。手首の後ろ1寸半のところで、手の陽明経脈に向かう。太陰経脈と並んで進み、まっすぐ掌に入り、魚際で散る
その病は、実では手掌や手首の発熱。虚ではアクビ、尿の失禁や頻尿となる。それには手太陰の絡穴で治療する。この絡脈は手の陽明大腸経に行く

手の太陰経別
手の太陰経別は、手の太陰経から分かれ出て、腋の下で淵腋に入り、手の少陰経別の前を行き、肺に行って入り、大腸に散り、上がって浅く缺盆に出、気管を巡って、そこで手の陽明経脈と合流する

手の太陰経筋
手の太陰経筋。1.親指の上に起こり、親指に沿って上行し、2.魚際の後ろに付着する。橈骨動脈の外側を行き、前腕に沿って上行し、3.肘中に付着する。上腕の内側を経脈に沿って上がり、4.腋下に入って缺盆に出る。5.肩の前方に付着したものも、6.缺盆に付着する。腋から下行したものは7.胸裏に付着して8.横隔膜に分布する。手厥陰経筋と横隔膜の下で合流し、季脇に達する
その症状は、経筋が通る部位の圧迫されるような不快感、引きつった痛みで、ひどいものは息がしにくく、脇肋が引きつって吐血する

著者からのコメント

『不自然な日本語訳の読みにくい訳本。中国語原文の方がはるかにましである。中医薬大教材という権威主義にすがって訳本を売ろうということか。内容も初期段階では、この本を使って勉強するのは相当な遠回りである。ある程度分かってから確認の意味でしか使えない。しかしそうなると逆にもの足りない、中途半端な本である。こんな日本語にもなってない訳本を他人に(特に初心者に)勧めるのは、すでに歴史を十分理解している人が、「歴史でいい点数を取るには、山川の教科書を読んで暗記しろ」とか、経済に詳しい人が「経済を知るには、日経を読まないといけない」とアドバイスするくらいの無責任さである。このような意味 のない強迫観念と中医薬大教材には権威があるという幻想にすがって、すでに十分分かっている人が、真面目で型通りのことを素直に真面目にやってしまう初期学習者の学習意欲をそがないように望みます。索引がないのも不便。いいところがなさ過ぎて、買う人がいるのが不思議である』と、説心理話さんがレビューされており、2つのレビューが現れたので、それだけ興味を持たれているのだから内容公開します。

見ての通り「不自然な日本語訳の読みにくい訳本。中国語原文の方がはるかにましである」とありますが、実際の本は原文も同時に掲載してあるので、参考に見て下さい。原文と日本語訳の対訳になっています。ここでは文字数制限のため、「手の太陰肺経」のみの日本語訳部分だけアップしました。
実際、我々が使ったときは、教師が授業で解説しながら用いた教科書なので、本書は現在でも中医薬大学では使われており、かなりの留学生に愛用されています。
それは『経絡学』の内容が、解剖学と同じで、教科書が変わっても、あまり変化しないからです。
 これは教科書シリーズの一環として翻訳したもので、本書は原文,注釈(語句解説),日本語訳から構成され、内容は見ての通り、本経の流注,帛書の流注,症状,帛書の症状,『内経』の関連条文,絡脈,経別,経筋となっています。

奇経八脈は、李時珍の『奇経八脈考』も日本語訳して入れてあります。
私としては、これ以上入れるとしたら、細かい脈を入れるしかないので、教科書レベルでは不必要でないかと思います。
当然にして違う意見の方もいらっしゃいます。それは、その方が「これぞ翻訳だ!」というのを出版すればよい。

例えば上のコメントを、不自然な日本語訳の私が文章を書くとしたら、
「日本語の不自然な訳本! 原文の方が内容を理解できる。中医薬大学の教材という権威を傘に、売ろうというのか! 初学者には分かりにくい。ある程度の経脈知識のある人が、確認の意味で使えるレベルである。しかし経脈の知識があれば、もの足りない。中途半端な本である。こんな日本語にもなってない訳本を他人に(特に初心者に)勧めることは、私にはできない。こうした中医薬大学教材という権威にすがって、難解な日本語で誤魔化し、なにも知らない初学者の意欲をそがないように望みます。索引がないのも不便。買う人のいることが、不思議なくらいだ」となってしまいます。

 こうしたレビューを書く人には、2通りあります。一つはトリガーポイントのように、古典にまったく関心のない人。つまり経絡に意義を感じないので、「変なことを中国から持ってくるな!」という人。もう一つは「人がせっかく中国まで留学し、高い金払って勉強したのに、それを翻訳などして、ただ同然の値段で公開するな!」と怒りに満ちた人です。

 では、本当に日本語訳の読みにくい本だと感じた人はどうするか?
 自分で翻訳して、より優れた訳本を出版し、劣る本を駆逐しようとします。読みやすい本が出版されれば、みんながそれに飛びつき、悪書は売れなくなるからです。

 まあ確かに、私の文章は、このように日本語の体をなしてないかも知れませんが、こんな私でも「日本を井の中の蛙にしてはいけない」と思う一念で、一年に1万円程度しかない印税で、教科書を翻訳しているのです。どうか御免なさい。
 この方のように、中国語ができ、しかも「少なくとも浅野周よりは優れた訳文ができる」と感じられた方は、どんどん翻訳書を出して下さい。
 本書は五版教材ですが、十年ごとに六版教材、7版教材と更新されており、それは著作権が違うので、いくらでも新しい教科書を翻訳することができます。
 私一人では、文章もマズイうえに、中国で年に何十冊と出版される鍼灸本に対応してゆけません。
 どうか「私の訳が間違っている」とか「分かりにくい」と思われた方、どしどし良書を翻訳して、日本の鍼灸レベルを中国より高めようではありませんか。
 それには明治維新と同じく、まず「外国の本を翻訳し、学ぶ」ことから始めなければなりません。

About this Title

督脈は身体の後ろを行き、「陽脈の海」である。その支脈と絡脈の連絡範囲は非常に広い。ここでは分布する部位、作用、症状に分けて、それぞれを解説する。
1:督脈は、下腹部の恥骨中央から起こり、女子では「廷孔」に繋がって入る。廷孔は尿道口と反対側の端にある。そこから分かれ出た絡脈は、外陰部を巡り、会陰で合流し、肛門の後ろを巡る。その絡脈から分かれた支脈は、外臀部を巡って足の少陰経脈と太陽経脈の絡脈に合流する。足の少陰は、大腿内側後縁を上行し、脊柱を貫通して腎に属する。また督脈は、目の内眥から起こった足太陽とともに、額に上がって頭頂で交わり、脳に入って絡まり、支脈が分かれて後頚部に出、肩甲骨の内側を巡って、脊柱を挟んで腰中に下がり、脊柱起立筋に入って腎に絡まる。その督脈の支脈は、男子では陰茎を巡って会陰部に下がるが、女子も同じである。督脈で、下腹から直上する支脈は、臍の中央を貫いて、心に上がって貫き、気管に入って下顎部に上がり、口唇を回り、両目の下中央に繋がる。
2:督脈は長強穴から起こり、脊柱の裏側に沿って風府穴へ上がり、脳に入って頭頂へ上がり、額に沿って下行して鼻柱へ達する。
3:督脈の別絡を長強という。脊柱の傍らを挟んで後頚部に上がり、頭上に散る。下は肩甲骨の両側で分かれ出て、足の太陽経脈に向かい、脊柱起立筋に入って貫く。実証なら背骨がこわばって反り返り、虚証では頭が重かったり、頭が揺れたりする。絡穴で治療する。
【奇経八脈考】
脈は腎下の子宮から起こり、下腹に達し、恥骨の中央に下行して尿道口の端に繋がる。男子では陰茎に沿って会陰へ下がり、女子では生殖器に絡まって会陰部へ行き、会陰後部から肛門前方を巡り、分かれて臀部を巡り、足の少陰と太陽が一緒になった絡脈に股の内側上部で達し、会陽から脊柱を貫いて、長強穴で一緒になる。仙骨の端で足の少陰と合流し、脊柱の内側を一緒に上行して、腰兪、腰陽関、命門、懸枢、脊中、中枢、筋縮、至陽、霊台、神道、身柱、陶道、大椎を経て、そこで手足の三陽と交わり、門に上がって陽維脈と交わり、舌根に入って繋がり、風府に達し、足の太陽や陽維脈と一緒になって脳中へ入り、脳戸、強間、後頂を通って、百会、前頂、会、上星を経て神庭に達し、足の太陽と督脈が交わり、額中に沿って鼻柱に至り、素、水溝を経て、手足の陽明と兌端で交わり、齦交に入って任脈や足陽明と連絡して終わる。
[解説]督脈の分布範囲と循行路線は複雑である。『内経』や『難経』の記載によると、主幹のほかに3本の支脈がある。主幹は下腹の内腔から起こり、会陰部に出たあと脊柱の内部を上行し、後頚部に達すると風府穴から脳内に進入し、脳と連絡したあと頭頂に上行し、前頭部の正中線に沿って鼻柱の下方に達し、齦交穴に至って止まる。支脈は、1本目が衝脈や任脈と一緒に子宮から起こって会陰部へ出、尾骨尖端で足の少陰腎経、大腿内側で主幹および足の太陽膀胱経と合流し、それらと一緒に脊柱中を貫通し、腎に出て属す。2本目は、下腹内腔から直上して臍を貫通し、心を貫いて上がり、咽喉へ達して任脈と衝脈に合流し、下顎に上がり、口唇を回って両目の下中央に達する。3本目は、足の太陽膀胱経とともに内眥から起こり、前頭部を上行して頭頂で交わり、脳に入って絡まり、後頚部に出て、肩甲骨の内側に沿って脊柱の両側を行き、腰中に達して脊柱両側の筋肉へ入り、腎と連絡する。

●作用と症状
1作用
督脈の「督」には、総督や督促の意味がある。督脈は身体の背面を行くが、背は陽である。それは陽経の脈気すべてを督脈が統率したり、督促する作用を表している。そのため「総督諸陽」とか「陽脈之海」と呼ばれている。督脈は背部の正中線を行き、その脈気が手足の三陽経と連絡しているが、特に大椎に集中している。また帯脈は第二腰椎から出、陽維脈とは風府や門で交わっている。こうして督脈の脈気は、陽経すべてと連絡している。また督脈は脊柱内部を行き、脳に入って絡まるため、脳や脊髄と深く連絡する。『本草綱目』には「脳は元神の府である」と記載され、経脈の神気活動と脳は、深い関係があるとされた。体内の臓腑は、足の太陽膀胱経の背部兪穴を通じて督脈経気に支配されるので、すべての臓腑の機能活動は督脈と関連がある。そのため金代の医学者である張潔古は、督脈を「陽脈すべての元綱」と考えた。
2症状
督脈は背面を行き、脳に入って絡まる。だから督脈の脈気が失調すれば「実では背骨がこわばり、虚では頭が重くなる」という症状が現れる。これは督脈で経絡の気が阻まれ、清陽の気が上昇できないため発生する。督脈は全身の陽気を支配し、全身の陰気とも連絡しているので、腰脊のこわばり痛だけでなく、「大人の癲癇、小児のヒキツケ」も起こす。また督脈の別絡が下腹を上行しているため、脈気が失調すると、下腹の気が心に上衝する衝疝、そして排尿障害、痔、遺尿、女子の不妊なども発生する。
『鍼灸大全』の八脈八穴の記載によると、後谿は督脈に通じており、手足のひきつり、痙攣、震え、脳血管障害による言語障害、癲癇、躁鬱病、頭痛、結膜炎、腰背や足膝の痛み、後頚部の硬直、傷寒、咽喉や歯茎の腫痛、手足の痺れ、破傷風、寝汗などを主治する。

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