この本では、水族館や、水の生き物に会える施設を紹介している。
マスメディアに取り上げられない水族館にスポットを当て、飼育員の生の声を伝えたい、というコンセプトは良いと思う。
しかしながら、実際に取り上げられている水族館の数があまりにも少なく、かつ偏っている。
中でも中国地方の水族館はあまりに扱いが不遇すぎる。
取り上げられているのは、日本一小さいと言われるなぎさ水族館のみである。
他に日本動物園水族館協会に加盟している水族館だけでも、改築中の宮島水族館だけではなく、フグの展示が充実した海響館、汽水域の生物に特化した展示のゴビウス、ウミガメや博物館機能も充実した玉野海洋博物館、島根のおじさまで有名になったアクアスがあるのだが、いずれも紹介されていない。
和歌山県も協会に加盟しているものだけで三つも水族館があるのに、ひとつも紹介されていない。
また、紹介が海獣にあまりに偏りすぎており、魚の紹介が少なすぎる。
水族館好きにはペンギン好きも多いと思われるが、日本一ペンギンの種類の多い長崎ペンギン水族館すら紹介されていない。
最後に多くの施設の紹介には「インタープリターからひとこと」とあり、これがおそらく筆者の専門学校のOB・OGで当該施設の職員なのだと思われるが、なんの前置きもなく「インタープリター」という横文字が登場し、何を意味するのかわからない。紹介者ならわかるが通訳者?
いろいろ不満は書いてきたが、首都圏・名古屋・大阪に住んでいて、イルカやアシカ等の海獣を見るのが好きな人にとっては、そこそこ使えるガイドであろうと思われるので、三点とする。