本書は、統計学の基本的な考え方から推測統計について易しく、かつ実践的に解説しているテキストである。一般的な統計学のテキストといえば、難解な数式や読み方の分からないギリシャ文字、独特の理論を中心に記述されており、実際の適用方法や使い方のわからないものが多数を占める現状があるが、本書は、その難解な統計学をわかりやすく、かみ砕いて伝えており、またその適用方法や使い方を意識して記述されているので、文系の方でも十分理解できるものになっている。その意味で非常に価値ある一冊といえよう。
例示も多くてわかりやすく、随所に統計学の理解のための工夫が凝らされているが、統計学を題材にしたいわゆる「読み物」というレベルではないので、その点については注意が必要である。
卒業論文や修士論文などにおいて統計的手法を用いる学生にとっては非常に有益でり、大学生や統計学に興味のあるビジネスマンなどに広くオススメしたい一冊。