この本の表紙には「初心者にもわかりやすい文法入門書」「日本語を一から学び直したい人へ」と大書されていますが、この場合の初心者とか一から学び直したい人っていったい誰のことを指しているのでしょうか。
大抵の人は中学高校で日本語の国語文法を一通り習います。品詞とか活用とか。その程度の初心者が対象かと思っていたら大いに当てがはずれました。中見検索で見られますが、最初の章からいきなり形態素という、学校の国文法だけしかやっていない人にとってはかなりハードルの高い話が始まります。私は英語言語学専攻でしたがそれなりに日本語のことも独学で勉強してきました。なのでなんとかこれを読んでもついていけるかなという感じです。現在外国人に日本語を教えていて、文法の復習をしたいと思って購入しました。
練習問題的なものを交えながら進んでいくので親しみやすいとは思います。ただ、これはおそらく、大学の一般教養レベルで日本語の文法について勉強する授業で先生が話しながらこれをテキストに使う、という使い方のほうが絶対ふさわしいように思います。
★3つにしましたが、上に書いたように授業のテキストとして使うのなら内容的には五つ星★★★★★です。でも、ある日「日本語の文法をもう一度勉強したい」と思った人がこの本だけで自習していくにはむずかしいかなと思った(学校で習う品詞や活用レベルの文法との連携がいまいち)ので、表紙の謳い文句と中身の乖離により−☆。それから、自習用の文法書として読むには系統立っていないと感じる点で−☆、合計★★★にさせていただきました。