他方,物理的厳密主義を貫こうとするあまり,いまだに難解な部分が残されているのみならず,信頼区間の考え方などに見られる理論的無理もないわけではありません.そして,何よりも`有意水準5%'に見るような機械的な用法とマンネリズムも目立ってきています.
ベイズ統計学は歴史的には古いものの,長らく傍流に押しやられてきました.わが国の統計学の世界に紹介されたのは1970年代ですので,すでに40年近い歴史があります.ようやくして,新聞でも紹介されるようになり,社会もベイズ統計学の自由さ(フレキシビリティ)と論理一貫性に注目して,一足先に現実の応用の利便性に注目してきています.もちろん,従来の統計理論が旧いというつもりは全くありません.ベイズ統計学のような見方,考え方もこれからの多様化した社会やその学問に有用ですので,旧来と併せて広く紹介され普及すべきと思います.
本書は,まずは親しみやすさや広い応用性を前面に押し出し,ベイズ統計学はおもしろいことを訴えることに力を入れました.
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