2006年11月に逝去された、故灰谷健次郎氏の文壇デビュー作。
1997年の神戸連続児童殺傷事件の報道姿勢に対して新潮社からの版権引き上げなど、政治的な立ち位置は賛否両論あろうが、本作について言えば、日本における児童文学の金字塔であると断言できる。
なにより私自身が小学校4年生で本作に触れて以来、30年余何度読み返したかわからないが、そのたびに心が洗われる。もうほぼ一言一句を覚えており、ここで来るというのはわかっていても涙がにじんでくる。
私に学校の先生になることをあきらめさせた作品であり、大きく人生が変わった。とても子供に対してここまで向き合えないなとあきらめた覚えがある。
ここまで良い人ばかりいないし、先生も良い先生、悪い先生があまりにステロタイプな区分になっている。そのような点は批判の対象になりえるだろうが30年読み続けて今まだ色あせない。これは本物だと感じても、間違いではないと思う