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光市事件裁判を考える
 
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光市事件裁判を考える [単行本]

現代人文社編集部
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,785 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

裁判は、弁護活動のあり方、被害者問題などを問うものに発展している。しかし、何が争われているか正確な報道がなく混乱している。争点を整理し、この裁判の真相に迫る。

内容(「BOOK」データベースより)

「光市母子殺害事件」裁判は、裁判員裁判の実施前の大試練である。佐木隆三・毛利甚八・綿井健陽各氏らが、事件・裁判を読み解く。

登録情報

  • 単行本: 168ページ
  • 出版社: 現代人文社 (2008/1/29)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4877983589
  • ISBN-13: 978-4877983581
  • 発売日: 2008/1/29
  • 商品の寸法: 21 x 15 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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24 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この本は、結論を決めうちせず事件をできる限り客観的に捉えようという姿勢が感じられる。冒頭の座談会では、法律の専門家のうち、元裁判官、学者、そして被告弁護団の各者がそれぞれの立場で述べており事件の問題点を整理できる。裁判員制度スタート前夜にあたり、検察・裁判所がどのようなことを考え、そのことが本事件に与えた影響、それに対する弁護団の対応の軌跡、それに対するマスコミとの攻防の内容について理解できる。次に4人のジャーナリストの意見が続き、最後に事件についてのQ&Aの解説で締めくくっている。特にジャーナリズムの公平性の観点から、綿井健陽氏のご意見を参考におすすめしたい。その上で読者各々がこの事件についての評価の見直しをして頂ければよいと思う。全体的に本事件の概要、論点、全体像についてコンパクトに把握できる本だと思う。
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13 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
薮の中 2008/7/31
By 坂パ
形式:単行本
 遺族に肩入れするマスコミの言い分と、被告人弁護団の言い分とを読んでいると、正直よくわからなくなります。
 ただ、やはり第三者がなにか言うのであれば、せめて双方の言い分はもちろん、死刑制度、裁判や警察の捜査の現実について少しでも自発的に情報を得て、自分の頭で考えてみることが最低限必要だと思います。知った結果モヤモヤとしている訳ですが、逆に一言のもとに切り捨てる断定こそ、無知の裏づけのようにも思えて来ます。

 この本では毛利甚八の文章が、単純な「犯人を殺せ!」だけでは、誰も救われない可能性を示唆しています。
 あの「家栽の人」の原作者でもある筆者が、多くの少年事件を知る経験から、そもそも被告に罪を受け止めるほどの内面が備わっていないのではという疑問を投げかけ、矯正教育の必要性を説いていますが、それは本村氏が死刑を望んだ真意(どこで読んだか忘れたが、「死の恐怖を味わうことで、自分の犯した罪を自覚して欲しい」というような)にもつながるように思いました。以下大幅に引用します。

・「逆説的な皮肉だが、いったん事件が起きてしまった後は、被害者の死の価値を左右する最も大きな要素は被告人の人格である。被告人の人格が荒廃している時、被害者の死は最も惨めで無価値なものになってしまう。そこで遺族は二次的な被害を受ける」

・「遺族男性をあれほど絶望させ、怒らせているのは、被告人の内面の手ごたえのなさであろう。他者から奪った人生の輝きが、被告人には見えていないから、奪った罪の深さがわからない。」「私はある少年院で篤志面接活動を行っているが、その体験から言えば、被告人の内面は「からっぽ」かも知れないと感じている。」「遺族男性が求めている反省と贖罪の気持ちが根づくためには、被告人の心が成熟することが最低条件だ」

・「(略)遺族にとっては被告人の死に様こそが重要となるのではないかと思う。罪の深さを意識し、死を怖れながら、被害者に詫びながら死んでもらわなければ、償いにならない。」
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81 人中、49人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By もなか VINE™ メンバー
形式:単行本
問題となった被告少年の手紙は、拘置所で知り合いになった文通相手の少年Aの背後に検察がおり、挑発して書かせたものだ、という話は初めて聞いた。かなりインパクトのある主張だが、マスメディアはこれからも一切取り上げないだろう。
なぜなら、マスコミ報道の出発点は本書で綿井が指摘しているように「遺族男性の感情」であるから。遺族感情として死刑を選択すべし、と訴え、それが現実の司法や世論を動かし、今や被告生命を奪う判決がほぼ確実なものとなった以上、被告を死刑に処すべき憎むべき人物として造形することは半ば義務のようにして男性の上にのしかかっているのではないかと推測する。死刑という形で人の命を奪うからには、被告のかわいそうな生い立ちなどは下した判断に疑念を生じさせる余計な要素でしかないのだから。
彼の感情にフォーカスするマスコミもまた、同様の視点しか提示し得ない。当然その視点は主観であり、客観的な事実とは微妙に異なる。もしかして、というわずかな視点のずれさえ、「遺族感情を考えろ」の声の前にかき消される。
国民総遺族ともいうべきこの状況は、弁護士の弁護活動にさえ「国民の理解」を強制することを疑問視しない態度を醸成する。
本書の中で佐木隆三は「被告人は大弁護団に頼るのではなく、心の底からわいてくる言葉を明かすべきだった。そうして「生きて償いたい」と訴えれば、人々の魂に響いたかもしれ」ないと主張する。一見ヒューマニティ溢れる言葉のようだが、よくよく考えてみれば真実を追究する司法の場を時代劇のお白洲と同一視し、「人々」の中におそらく含まれるだろう佐木自身の観客としての好奇心を「魂」等と美化して、「命乞いをして感動させてくれ」とのたまう臆面もない主張である。この貧しさ、卑しさに気付かせてくれた点でこの唯一違和感を際立たせる一文をあえて挿入した編集者の意を買いたい。
事件がおこるたびひたすら遺族感情をクローズアップし、視聴者が、国民がその感情と同一化するというこの流れは、いつの日か何か大きな過誤が顕になるまで、変わることはないだろう。
それにしてもいつから日本人は感情を理性のはるか上におくことをよしとするようになったのだろうか。
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