「リング」「らせん」などを書いた鈴木光司さんの作品です。
意識不明で浜辺に倒れていた女性は、目覚めても言葉も喋れず、記憶喪失に陥っていた。しかも、妊娠4ヶ月。
その頃、彼女の元恋人真木洋一は、あることをきっかけに常軌を逸した行動をとるようになった恋人から逃れるように、遠洋マグロ漁船へと乗っていた。
彼女の異常な行動の原因は、彼女の過去に隠されている。精神科医の望月は、その過去の謎を解き明かそうとするが・・・・・。
「リング」「らせん」みたいな、オカルトチックなホラーではなく、もっと現実的なテーマになっているだけに切実で、違った怖さがあるかも。でも終わり方は、題名の通り、光の射し込む海のようなゆったりと明るい気持ちにさせてくれます。
本を選ぶとき、私の中で、なんとなく海に関わるものというのがあります。海についての描写を読んでいると、海の中にいる時のゆったりとリラックスした気持ちを思い出すからでしょうか。この本に出てくる海は、荒れ狂う厳しい海ですが、根底にはどこか、深い静けさがあるように感じます。