郭公(かっこう)は他の鳥の巣の卵を蹴落として自分の卵を産み、その鳥に自分の子を育てさす習性があります。
”ミドウィッチ途絶す”で始まるジョン・ウィンダムの名作SF小説、邦題「呪われた村」。
スペース・オペラ全盛のSF小説界にあって異色の作風でSFを文学に高めた作家。
他の代表作として「三裂(トリフィド)の日」「海魔(海竜)めざめる」がある。
リアルタイムで原作を読んだ者としては、本作はまったくの異質なチャイルド・ホラーになっている事に失望を覚えます。
原作は最後まで我が子に愛情を注ごうとする母親の心情が描かれています。
小説の主人公は医師であり、その目線で物語が進行し、子供達を全滅させる事にも逡巡します。
そして彼が言った最後の言葉「ジャングルで生きるためにはジャングルの掟を守らなければならない」で私は胸が詰まりました。
この映画は単なるホラーで作られており、そのジャンルで分類すれば駄作と言わざるを得ません。
原作に忠実な3回目のリメイクを期待します。
蛇足:原題「The Midwich Cuckoos」が日本での出版名「呪われた村」に改題された理由は、当時ブームになっていたSF小説らしからぬ題名を出版社が嫌った事が考えられ、かく言う私も邦題に想像力をかき立てられて購入しました。
現在は「ミドウィッチ郭公ズ」で記憶しており、邦題は殆んど忘れていました。
皮肉にもこの映画の内容にはぴったりな題名なんですけどね…