メディアアーティスト岩井俊雄が、自分の娘が通う小学校で授業をした記録をまとめた本。岩井俊雄は、筑波大学の学生時代に現代日本美術展大賞を受賞して華々しくデビューし、その後も19世紀の視覚玩具を現代のテクノロジーを利用して翻案するなどし、新鮮な視覚体験を提供し続けてきた。「図工とメディアをつなぐ特別授業」の副題の通り、小学1年生から6年生まで、異なる年齢の児童それぞれにふさわしい、発達段階を考慮したメディアの授業を工夫している。「リベットくん」「空中写真」「光のポートレート」などの楽しい題材の授業で、どの学年でも児童がいきいきと活動しているのがすばらしい。図工や美術の教員でも、専門が絵画や彫刻などで、比較的新しい領域である「映像メディア表現」の授業を苦手にしている人も多いのではないかと思われる。そのような図工や美術の先生にお勧めの本である。